過去ログ - 《ロールシャッハ・カウント》
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20:名無しNIPPER
2016/01/27(水) 01:06:12.76 ID:Ytvevcy40
「………ヒントをくれ。僕にはループ物の定石が解らない」
「まずお前はどこにいる?」
「駅だ。あの変な絵画のある駅」
「あぁ、あのロールシャッハの」
 なにやら彼がまた変な言葉を言ったが、今は時間がないので説明はまた今度してもらおう。
以下略



21:名無しNIPPER
2016/01/27(水) 01:07:21.90 ID:Ytvevcy40
「地道だが、しらみつぶしに行くのがいいと思うぞ。駅に居る一人一人、一回ごとに観察して」
「……それも、無理だ。多分回数制限がある。後59回」
「マジか。なかなか珍しいタイプのループだな。回数制限がある奴は……サイケとか展開を見る限り、回数制限が出来てそうだが、他には……」
「時間がないんだよ!僕の知らない漫画の話は後にしてくれ!」
「ごめんすまん………ん?17:59って電車の来る時間か?」
以下略



22:名無しNIPPER
2016/01/27(水) 01:08:18.72 ID:Ytvevcy40
「だから。電車が来たことによって、何かしらのトラブルが起きてるんだよ。多分。ちょっと線路の方見てみ?何か落ちてたりしてないか?人間とか」
「んなもん落ちてたら大騒ぎだろ。すぐに解る」
 僕は、駅のアナウンスに逆らい、黄色い線の外側に身を乗り出した。
 線路を見ても、特に何もない。
「やっぱり、何もないけど」
以下略



23:名無しNIPPER
2016/01/27(水) 01:09:08.32 ID:Ytvevcy40
 ………解るかあんな終了間際の一瞬で。
 再度ライフライン。
 絵画は『58』になっていた。
「ループの理由が解った。前方不注意だ」
「は?何が?」
以下略



24:名無しNIPPER
2016/01/27(水) 01:09:53.96 ID:Ytvevcy40
「…………何ですか」
 女性が少し警戒した声を出す
「えっと、もう少し下がったらどうでしょう。線路に近いと危ないですよ」
「………はぁ」
 女性は、僕の言う通りに一歩下がった。
以下略



25:名無しNIPPER
2016/01/27(水) 01:10:48.61 ID:Ytvevcy40
 ヒントをくれた彼に、今度ジュースを奢ってやろう。
 きっと彼はキョトンとした顔で図々しく受け取るだろう。
 電車の向かって来る音が聞こえる。
 さて、お家に帰るとしよう。

以下略



26:名無しNIPPER
2016/01/27(水) 01:11:37.05 ID:Ytvevcy40
「…………何ですか」
 女性が少し警戒した声を出す
「えっと、もう少し下がったらどうでしょう。線路に近いと危ないですよ」
「………はぁ」
 女性は、僕の言う通りに一歩下がった。
以下略



27:名無しNIPPER
2016/01/27(水) 01:12:27.63 ID:Ytvevcy40
「いや、あっちでは、ない気がするんですが………」
 まぁ、いい。電車の音が聞こえて来た。あと数十秒。気をこちらに向ければ。
「……そうですか、私も、電車はあまり得意じゃなくて…」
 電車がもうすぐホームに差し掛かる。
 彼女は既に二、三歩離れている。これで転んでも大丈夫だろう。
以下略



28:名無しNIPPER
2016/01/27(水) 01:14:18.64 ID:Ytvevcy40
今日はここまでです。
ちょっと自分でも何時書いて何時投下するか解らないので、楽しみにしてくれるとありがたいです。


29:名無しNIPPER[sage]
2016/01/27(水) 09:01:35.27 ID:TgOzNbDAO
面白い。どうするどうなる
友人が伊坂幸太郎のキャラクターみたいな変人だな


30:名無しNIPPER[sage]
2016/01/27(水) 12:06:20.61 ID:MZD7orOWO
中々面白そう



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