65:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/03(水) 00:43:24.46 ID:6WTED80pO
そう。私もお姉ちゃんも彼を怨むハズがない。
彼に会えたから、私達姉妹は暗い運命から解放されたのだから。
新一「よし。着いたな」
哀「お疲れさま。ありがとう」
新一「良いって。それより、大丈夫か?」
哀「うん。大丈夫......」
新一「無理すんなよ?キツかったら引き返すからな?」
哀「大丈夫よ。あなたがいるから」ニコッ
新一「......分かった。じゃ、行こう。手を」
哀「ええ」ギュッ
足取りは、確かに重い。
しかし、彼と一緒なら行ける。そう感じていた。
寧ろ、彼の方こそ苦しいハズだ。直接お姉ちゃんを看取った場所なのだから。本当に彼は大丈夫なのだろうか?等と考えていると......。
新一「......あの辺りだ」
哀「あそこが......」
目的の場所に着いた。無論事件の痕跡など存在しないが、そこから感じる空気は重い。
新一「......この辺りで彼女は、俺に組織の僅かな手掛かりを遺して逝ったよ。ホンの僅か早ければ、助けられたかも知れないのにな」ギリッ
哀「いっちゃん......」
とても悲痛な顔だ。初めてに近い程痛々しく悲しい表情だ。
だからこそ、もう過去を思う度こんな顔をする事の無いように。区切りをつけなくては。2人で一緒に。
哀「......私からお別れを言って良い?」
新一「勿論だ」
哀「お姉ちゃん、聞こえる?私もすっかり大人になっちゃったよ。今もし会えたら、私だって分からないかもね」
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