過去ログ - 【艦これ】鳳翔さんは料理ができない
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20:名無しNIPPER
2016/01/29(金) 21:45:25.44 ID:WrgJI4j4o
「鳳翔。手料理を振る舞っているという誤解を受けているのではないか」
ぎくり。
そんな擬音が聞こえるように、彼女は身を強張らせた。
図星のようだ。
21:名無しNIPPER[sage]
2016/01/30(土) 04:51:00.61 ID:vo8qJPH90
かわいい
22:名無しNIPPER[sage]
2016/01/30(土) 09:03:33.91 ID:DfxtY85aO
いいね
23:名無しNIPPER
2016/01/31(日) 00:26:36.34 ID:ExJyvr1Wo
「鳳翔さんのような人に憧れる、と。そう言われたのです」
その言葉に、黙って耳を傾ける。
物憂げな表情だった。
24:名無しNIPPER
2016/01/31(日) 00:30:01.99 ID:ExJyvr1Wo
私はそれを聞いて、思わず顔を伏せた。
何も感涙したわけではない。
ただただ、彼女の「大きさ」に笑みがこぼれた。
「ははは」
25:名無しNIPPER
2016/01/31(日) 00:35:11.13 ID:ExJyvr1Wo
「お前もただの人間なのだな」
引き上がった口角を緩め、なんとか真面目な顔を作る。
このように涙目で抗議されては、からかうわけにもいかないのだ。
26:名無しNIPPER
2016/01/31(日) 00:42:45.07 ID:ExJyvr1Wo
「鳳翔は、もっと凛としているものだとばかり思っていた」
私がそう告げると、彼女は悲しげに目を伏せる。
その所作のひとつひとつに、等身大の人間らしさを感じられる。
27:名無しNIPPER
2016/01/31(日) 00:48:46.58 ID:ExJyvr1Wo
こんな状況に置かれても、あの鳳翔なら一人で解決してしまう。
だがこの鳳翔は、どうやら手のかかる存在らしい。
「私が料理の心得を教えてやろう」
28:名無しNIPPER
2016/01/31(日) 01:05:02.12 ID:ExJyvr1Wo
「では鳳翔。包丁の使い方はわかるな」
「猫だと聞きました」
猫。
29:名無しNIPPER
2016/01/31(日) 01:15:42.39 ID:ExJyvr1Wo
互いに笑い終え、鳳翔に再び問うた。
「ではここにある葱を切ってみろ」
「はい」
30:名無しNIPPER
2016/01/31(日) 01:25:42.52 ID:ExJyvr1Wo
「独創的だな」
思わず口から漏れた言葉はそれだった。
まさか葱を縦に切ろうとは。
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