過去ログ - モバP「まゆ、アイドルをやめろ」
↓ 1- 覧 板 20
26: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 15:43:03.63 ID:nJx9Zcsm0
765P「で、訊きたいことって?」
P「今日は、星井美希の付き添いですか?」
765P「ん? ああ、今日は千早の……如月千早のレコーディングだよ。美希のほうは律……もうひとりのプロデューサーの方に頼んである。どうしたんだよ、藪から棒に?」
27: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 15:52:44.83 ID:nJx9Zcsm0
765P「……そうだ。突然の訪問と、美希の居場所をおねだりにきたのを許してやる代わりに……そこの事務員さん、千川さんを少しお借りしても?」
P「構いませんよ」
何を勝手に決めてるんですか、という言葉を必死に飲み込む。
28:名無しNIPPER[sage]
2016/01/29(金) 15:57:15.38 ID:HRrPs2sr0
ちひろ……
ちひろ………?
29: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 15:58:13.90 ID:nJx9Zcsm0
765P「手荒なことをしてすみません。どうしても、お聞きしたいことがありまして」
「い、いえ、お気になさらず。それで、お話というのは」
765P「Pのことです。アイドルが逃げ出した、というのは、本当ですか」
30: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 16:06:50.52 ID:nJx9Zcsm0
「それは……申し訳ございません」
765P「いえ。俺も勝手に了承しましたしね。彼女の動きですが、恐らくこの後は春香の家に行くと思います。今までもそうだったようですし」
「なるほど、では今日、春香ちゃんの家にお邪魔しても……?」
31: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 16:14:04.30 ID:nJx9Zcsm0
逃げている――なにから?
それはきっとわたし達だ。
32: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 16:16:08.76 ID:nJx9Zcsm0
765P「……一応お聞きします、Pの奴は、きちんとプロデューサーをやれていますか? アイドルから信頼されていますか?」
「ええ、とても仲が良く、家族みたいに毎日過ごしています」
765P「では、その明るいPの姿と今のあいつの姿に、矛盾はないですか?」
33: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 16:16:51.94 ID:nJx9Zcsm0
765P「その全てを、奪ってやるのだと」
34: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 16:19:31.71 ID:nJx9Zcsm0
息が、詰まる。
765P「……彼女が逃げてきたとき、俺は、Pが遂に何かをやらかしたのかと疑いました。心配が本当にならなくて、本当に良かったです」
35: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 16:25:00.49 ID:nJx9Zcsm0
765P「あいつは、錯覚させるのがうまい。相手にとって都合のよい人間になるのがとてもうまい。Pはとても敏い。人のことを、あまりによく見すぎている。だから、何を悩んでいるのかもわかるし、わかってしまう」
「……わかる気がします。でも多分、Pさんはそれに気付いていないんですよね」
765P「いえ、気付いていると思いますよ。言ったでしょう。彼は、錯覚させるのがうまいって。学生時代もそうでした。その優しさに惹かれた人が何人もいた。でもね。そう長くは続かなかった。どうしてかはわかりません。皆が、不幸になったと嘆いた。彼の優しさが、不幸だと泣いた。そしてその優しさが、人を二人――いえ、やめましょう」
36: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 16:31:17.70 ID:nJx9Zcsm0
765P「俺、ですか? 俺にとってあいつは、何を考えているのかわからない、どうしようもないほどに可愛い後輩です。でもPにとっての俺は……歯止めであってほしいと、願っています」
229Res/113.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。