過去ログ - モバP「まゆ、アイドルをやめろ」
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43: ◆XGUhGKCp0s[saga]
2016/01/29(金) 17:14:20.16 ID:nJx9Zcsm0

会社の中に入ってから事務所の扉を開けるまで、わたしとPさんの間に会話らしい会話はなかった。

ときどき盗み見た彼の横顔には、焦りも、悲哀も、何も湛えられてはいない。

P「ただいま」

凛「プロデューサー! まゆは見つかった?」

P「どこにいるのかはわかったよ。何も心配はいらない」

杏「へええ、どこにいるの?」

P「天海春香の家だよ」

卯月「春香ちゃんの!? あの、トップアイドルの……ぁ、」

P「ん、どうかしたか、卯月」

卯月「ああ、いえ……そういえば前にまゆちゃんとおしゃべりしてた時に、春香ちゃんの話になったなぁって思って」

杏「なになに、どんな話?」

卯月「まゆちゃん、言ってたんです。天海春香ちゃんは、なんだかまゆにとっても似ているような気がします、って」

P「……そのことか。さっき天海春香と喋ってきたよ。彼女も同じことを言ってた。似てるって言われたって。まあ天海春香本人は、何が似てるのか全く分からなかったみたいだが」

凛「まゆ……不憫な子……」

P「似てる……か」

「どうか、しましたか」

P「いえ、少し思うところがありまして。……すみませんがちひろさん、今日は俺、帰らせてもらいます」

「えっ」

淡々と言いたいことを告げたPさんは、わたしの返事を待たずにすぐに鞄を持って事務所を出ていってしまった。




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