3: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:14:18.54 ID:smbC/+Dp0
周子「そんなことしなくても、篩(ふるい)にかければいいじゃん」
農民「え、篩だって? ……ああ、そっか!」
周子「ちょっと面倒臭いけど、確実に小石を取り除くことができるよ。それに、選別した石は別の用途で使えるし」
4: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:15:10.98 ID:smbC/+Dp0
劉縯(りゅうえん)「おい文叔、こんなところにいたのか」
周子「あ、お兄ちゃん」
劉縯「まったく、昼間からプラプラして、畑の世話はどうした?」
5: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:16:47.53 ID:smbC/+Dp0
〜劉氏屋敷〜
ブリッツェン「……」スヤスヤ
6: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:17:42.87 ID:smbC/+Dp0
周子「……で、話って何なのさ?」
劉縯「文叔、お前もいい歳になったんだから、いつまでもこの地で遊んでいるわけにもいかないだろ」
周子「いやいや、ただ遊んでるわけじゃないって。ちゃんと農作業もしてるし、家の手伝いもしてるじゃん」
7: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:18:37.37 ID:smbC/+Dp0
周子「この壺なに?」
劉縯「開けてみろ」
周子「うわぁ、お金が一杯……こんな大金、どうやって工面したの?」
8: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:19:48.58 ID:smbC/+Dp0
劉縯「どうした? これでもまだ不満か?」
周子「……ちょっと待った。一つだけ、まだ問題があるよ」
劉縯「なんだ?」
9: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:20:44.23 ID:smbC/+Dp0
周子「けどさぁ……」
劉縯「いいか、良く聞け。俺たちは漢の開祖である、高祖劉邦の末裔だ。官職に就いてもおかしくはない」
周子「高祖の子孫だって言っても、天下に劉氏なんて掃いて捨てるほどいるよ」
10: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:21:42.01 ID:smbC/+Dp0
劉縯「お前が生まれたときも、部屋の中が赤い光で満たされ、赤龍が飛翔したと母上がおっしゃっていた。
それにお前が生まれた年は、近辺の水田では嘉禾(かか:豊作の稲穂)が生じたというではないか。
父上はそれゆえ、お前を“秀”と名付けられたのだ」
周子「まぐれだよ、まぐれ」
11: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:22:12.37 ID:smbC/+Dp0
周子「わかったよ、お兄ちゃん。あたし、留学する!」
劉縯「そうか、よくぞ決心してくれた!」
周子「善は急げって言うからね。いまから旅支度して、数日中に出発するよ」
12: ◆818HMgmAXY[saga]
2016/01/31(日) 21:23:00.24 ID:smbC/+Dp0
劉縯「そうだ、一つ言い忘れていたことがある」
周子「何?」
劉エン「そのお金だがな……」
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