過去ログ - あぎり「やすなさんの異常な愛情」
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702:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 00:43:26.07 ID:qN8sgtAQ0
「……あぎりさん」
「なんですか、やすなさん」
「……ごめん、なさい」
703:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 00:53:06.32 ID:qN8sgtAQ0
雑音が、一際大きくなる。
もう何も聞こえない……。
いや、よく耳を澄ますと聞こえてくるものがある。
704:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 01:03:27.21 ID:qN8sgtAQ0
「……やすなさん!ソーニャ!」
思わず、私は叫んでいた。
彼女たちからの返事はない。
705:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 01:11:20.85 ID:qN8sgtAQ0
砂嵐の画面が、暗転する。
システムがダウンしたんだろう。
それと同時に、私の頭に再び衝撃が走った。
706:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 01:24:00.14 ID:qN8sgtAQ0
立ち上がろうとしても、手足が思うように動かせない。
このままだと、アーケロンの崩壊に私も巻き込まれてしまうだろう。
あぁ、でも。
707:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 01:32:32.32 ID:qN8sgtAQ0
続いて、制御室のドアが蹴破られ。
数人の半長靴の音が、床を通して伝わってくる。
そして聞き覚えのある、男性の声。
708:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 01:45:18.48 ID:qN8sgtAQ0
気が付くと、一佐の厳つい顔が目の前にあった。
「一、佐……?」
「気がついたか」
709:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 02:18:32.39 ID:qN8sgtAQ0
私がその後のことを聞いたのは、病院のベッドの上だった。
防衛省から偉そうな顔した幹部が、部下を引き連れやって来て。
あの海域で起こった一連の事件は、世間に公開されること無く処理する運びとなったらしい、という内容を長々と引き伸ばして私に伝えて帰ってい
710:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 02:19:58.59 ID:qN8sgtAQ0
幹部が去った後、次にやって来たのは一佐だった。
彼は普通のスーツに身を包んで、私の横で器用にもリンゴを剥いてくれたり。
そして、今後のことについて話してくれた。
711:74TK ◆7Yh0Xuci4Y[saga]
2016/05/29(日) 02:20:24.97 ID:qN8sgtAQ0
「……まぁ、悪いことばかりってわけでも無いぞ。お前にとっておきの話がある」
「とっておき?」
「あぁ、それはな……」
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