過去ログ - 八幡「ガン見ゆいゆいの瞬き」 結衣「あたしたちの内緒の、あまーい秘密」
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9: ◆74muXbptfo[saga]
2016/02/02(火) 16:52:20.17 ID:zZH1ktsK0


  
 階段を上がろうとしたところで、隼人くんの好きなロックバンドの曲がかすかに聞こえてきた。どうやら彼は自室に篭っているらしい。

 呼びかけにも応じてくれなかったのは、このせいで聞こえなかったからなんだ。あたしは勝手に自己完結して階段を上っていった。

 廊下の奥、右端の部屋が隼人くんの部屋らしい。彼のお母さんから聞いていた通りみたいだ。その部屋に近づくにつれて、少し開いたドアの隙間から音楽がはっきりと流れてくる。

 でも、なにもこんなに音量を出さなくても。ちょっと近所迷惑じゃない。

 開口一番、あまりの大音量にそう怒鳴り付けてみようと決めたあたしが、部屋の前で聞いたのは……ふざけて友達と見た動画でしか聞いたことのないあの甲高くて、艶っぽい声。

 「…っあ! んぁ………」

 「!?」

 ドアに掛けようとした指先を、思わず引っ込めて唇に当てる。

 ……隼人くん、ナニやってるの!?

 顔がぽっと熱くなるのを感じて、あたしは驚きと好奇心で高鳴る胸を抑えた。

 こんな真昼間から一体どこの女の子を連れ込んで、事に至っているというのか。

 隼人くんは確かにそれはそれはモテるけど、これまで彼女を作ることは一切なかった。いろはちゃんや優美子のこともフッたくらいだし。

 以前何故かと聞いたときは「結衣も頑張れよ」なんて自分のことを励まされて、結局上手く言い逃れされてしまった。

 隼人くんの周りには、いつだって沢山の人がいた。その人達の調和をいつも願ってて。

 だから、みんなに気を遣ってるのかなんて思っていたけど、いつの間にこんなことに。

 毎日顔を見ている友達の“そういうこと”を目の当たりにするのは気が引けるようで、それでも知らされずにいたのは何だか寂しかった。

 ちょっとだけなら覗き見も許されていいはず、と意を決したあたしはそーっとその隙間に近づいた。






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