47:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 22:44:44.47 ID:eROB17h/0
しまった――あの手紙。
「み、見ちゃったのか?」
『いいえ――見てはおりません。
48:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 22:50:23.34 ID:eROB17h/0
「――――気づいた、のか?」
貴音の声は、少し震えているようだった。
自分も、どうかは分からない。
49:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 22:55:01.26 ID:eROB17h/0
『では、最後に響――これだけはお伝えさせてください』
物々しくて凛々しくて、毅然とした、貴音の最後の声――。
『寂しく思うことはありません――貴女は、一人ではないのです』
50:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 22:59:01.93 ID:eROB17h/0
「じゃあ――切るね」
『はい、響――さよならは言いません』
「あぁ――食べ過ぎには気をつけるんだぞ」
51:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 23:03:23.61 ID:eROB17h/0
「審判さんの皆ー!! 今日は本当、色々とありがとね!」
自分は、今にも倒れそうな審判さん達が元気になれるよう、目一杯手を振った。
「あと、ごめん! そういえば、一個もサーターアンダギー食べてないでしょ?
52:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 23:04:21.57 ID:eROB17h/0
――――――
――――
53:名無しNIPPER[sage]
2016/02/03(水) 23:05:57.66 ID:qrIA4ava0
ああ…
54:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 23:06:26.24 ID:eROB17h/0
――
――――
――――――
55:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 23:09:41.06 ID:eROB17h/0
あれから10年が経ちました。
新しいアイドルの子やプロデューサーさんも結構入って、随分賑やかになったんです。
辞めてしまった人も――結婚だったり、進学や他のお仕事に就職したり。
私も、引退して、寿退社した小鳥さんのお仕事を引き継いで、今は事務員です。
56:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 23:14:00.23 ID:eROB17h/0
「響ちゃんの味に、近づいていると思いますか?」
私は、思い切って貴音さんに聞いてみました。
「もちろん、味は文句のつけようがありません。それに――」
57:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 23:17:22.40 ID:eROB17h/0
ひょっとして、響ちゃん?
それとも――響ちゃんのお父さんかな?
それか、また別の誰かが、こっそり食べに来ているとか――。
「オバケか妖怪の仕業だったりして! えへへへー」
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