過去ログ - 聖「あれだけ愛した野球を捨ててしまうのか?」
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1:名無しNIPPER
2016/02/03(水) 21:09:42.44 ID:mejYc6j90
書き溜めがないのでゆっくり書きます

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2:名無しNIPPER
2016/02/03(水) 21:10:27.04 ID:mejYc6j90
 初めての夢の舞台は、のぼせるように熱かった。
 俺はじんわりと汗ばむ額を袖で拭い、キャッチャーマスクを被った聖ちゃんを見る。
 黒土に向け、ぴんと人差し指が立つ。
 サインはストレートだ。

以下略



3:名無しNIPPER
2016/02/03(水) 21:11:14.14 ID:mejYc6j90
「……分かっているよ」

 どくどくと暴れる心臓を落ちつけるために長い息を吐く。
 緊張がかすかに解れ、割れんばかりの歓声が耳にまで届いてきた。三回戦だというのに観客のこの熱狂具合はさすが甲子園というべきか。それとも、このシチュエーションゆえか。
 3対2。1点リードの9回裏、2死満塁。ボールカウントはツースリー。
以下略



4:名無しNIPPER
2016/02/03(水) 21:11:55.30 ID:mejYc6j90
 俺はマウンドを踏みしめた。
 何万回と繰り返してきた投球モーション。右腕を大きくしならせ、全ての想いを指先に込めるようにして投げた。
 それは野球人生の中で、最高のストレートだったと思う。
 けれどその球は、聖ちゃんのミットに収まることはなかった。

以下略



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