727:名無しNIPPER[saga]
2016/03/27(日) 03:16:33.43 ID:e23RAkfY0
〜天体観測当日 346プロ屋上〜
プチ凛「……しぶ」
空に月が高く上るころ、誰もいないこのビルの屋上に、彼女は一人で立っていた。
視線の下に広がる夜の街並みを眺めながら、彼女はここに来てからの思い出に浸る。
―楽しかった。いきなり来た自分に、彼女たちは本当によくしてくれた。
だからこそ、彼女は独りでここを去る。
あの優しい少女たちが、そして彼女達に慕われるあの男が、自分の事で悲しまないように。
独りで行くのは寂しいが、彼女達が笑顔でいるなら何も心配はない。
だからこれで良かったんだと、彼女は涙を堪えて空を見上げる…そこへ。
「こんな夜中に、何をされてるんですか?」
唐突に、声が掛けられた。
プチ凛「!!??」
「ああ…すみません、驚かせてしまいましたか」
「しかし、貴女を見送るのに誰もいないのは流石に寂しいだろうと思いまして。その…勝手とは思ったのですが、こうして来てしまいました」
プチ凛「え…、あ…」
あまりに突然の事に、声が出せない。
何故、何で、どうして…そんな言葉が脳内で何回も繰り返される。
来れるはずがない…否、自分の事を覚えているはずがない。
そうなるように記憶を消したのだ。自分に関わった人の記憶を、違和感が無いように、慎重に。
だって貴方だけには、悲しんで欲しくなかったから…
武内P「しかし、女の子がこの時間に一人でいるのは、あまり感心しませんよ」
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