過去ログ - 貴音「六花譚」 -SS速報VIP

過去ログ - 貴音「六花譚」

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13:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:36:11.41 ID:fyGVybvJO
響「プロデューサー、ちょっと太ったか？」

P「あー、やっぱりわかるか？」

響「向こうカロリー高そうだからなー。仕方ないっちゃ仕方ないか」

14:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:37:48.51 ID:fyGVybvJO
美希「……」

律子「さて、とっとと帰るわよ。さっきこのおバカさんが叫んだせいで、一悶着起きそうだし」

美希「ひどいの」

15:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:41:03.82 ID:fyGVybvJO
　ぱーてぃーは滞り無く、盛況に進んでいきます。
　今日は無礼講だということで、高木殿がとても高いお酒を用意してくれたようです。
　それのおかげで、大人組では相酌が進んでいるようです。また、それの合間合間に皆がちょっかいを出しに行くのだから、
休まることなく大変でしょう。それを見て、微笑んでいるだけの私も私ですが。
　

16:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:42:04.66 ID:fyGVybvJO
美希「ねえねえ、あのね？　ちょっときいてほしいな」

P「おお、美希。おとしなしいから何かあったのかと思ったが、大丈夫そうだな」

美希「えっとねえ……うっ、ちょっとハニー、お酒臭いよ？」

17:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:44:46.24 ID:fyGVybvJO
　異変に気づいた皆が何事かと眺める中、言われるまま事務所から出て、何が何やらわからないまま、
屋上へと向かわれるようです。
　若干の哀愁を帯びた背中を見送ると、笑顔で私の元へ駆け寄ってきます。

美希「ふーっ、ミキがんばったの」

18:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:46:15.71 ID:fyGVybvJO
P「いやーそこまで酔ってるかなー？」

　扉を開けると一人、愚痴るあなた様。不思議と可愛く、緊張がほぐれる。

貴音「あなた様」

19:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:47:03.21 ID:fyGVybvJO
P「紙コップに……もう一つの物は？」

貴音「ひとまずこちらを」

　手提げ袋を渡す。

20:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:48:30.11 ID:fyGVybvJO
P「そっか。それで、もう一つの紙コップは？」

貴音「これは、ですね」

P「あぁ、わかった。水持ってきてくれたんだな、ありがとな」

21:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:50:04.05 ID:fyGVybvJO
貴音「律子嬢もおおらかになられました。今では怒号をあげることは珍しいくらいです」

貴音「それには、あの子鬼らが若干落ち着いてきたというのもあります。真美はもう子供と侮らないことです。
亜美もじきにそうなりましょう。ただ、時折まねーじゃーのお二方が贄となることがありますが」

22:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:52:07.96 ID:fyGVybvJO
貴音「やよいは、最近ではもやしに拘る事なく、お肉も買えるようになったのですよ。
以前、もやきにくぱーてぃーなるものにお呼ばれしていただいたところ、うつつ世に桃源郷をみました。あ、もちろん控えめにいただきました」

貴音「伊織は、水瀬の名から解き放たれつつあるように感じます。それから、つんでれがより顕現してきたとか。
それを伊織は否定していますが、そこがまたつんでれの真骨頂。そう、小鳥嬢に教えていただきました」

23:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:53:12.35 ID:fyGVybvJO
　一気に話したためか、酒が回り夢うつつの気分です。

P「貴音以外、全員近状を話してくれたんだ。貴音もよければ、教えてほしい」

貴音「私は……」

24:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:54:36.45 ID:fyGVybvJO
P「どうした、いきなり。当たり前だろう」

貴音「私は……私は、この一年、あなた様に依らぬよう、一人で立てるように、努めてきました。いえ、きたつもりだったのでしょう」

　節々に抑揚を失くした言葉を喉から絞り出す。

25:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:55:53.57 ID:fyGVybvJO
P「そう、か。そうだったのか。貴音の考え方は立派だし、嬉しいと思う」

P「そうだなぁ……一つ言わせてもらうと、一人で全てを背負い込むってのは、間違いだと思うんだ」

P「あくまでも、皆で一緒に、とおもってる。というのも深い意味はないんだけどさ、一人だと、寂しいし、疲れるだろ？　単純なことさ」

26:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:56:56.91 ID:fyGVybvJO
貴音「もっ、申し訳ありま……っ」

P「今までよく頑張ったな」

　もう片方の掌で背をさすられる。その温もりが、心底を解氷していく。

27:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 19:58:03.54 ID:fyGVybvJO
貴音「許しません」

P「本当にすまん」

　眉をハの字にして本当に参っている様子。

28:名無しNIPPER[sage]
2016/02/05(金) 20:01:16.25 ID:fyGVybvJO
泣きはらした目を見て皆がてんやわんやしたり、
貴音と呑みに行くのはまだ別のお話。
『元ちとせ』の『六花譚』からイメージさせてもらいました。
響が歌姫楽園でカバーした『語り継ぐこと』のアーティスト、といえば分かる人も結構いるかも。
読んでいただいて、ありがとうございました。

29:名無しNIPPER[sage]
2016/02/06(土) 01:13:21.98 ID:7hSz8bRr0
乙
貴音の可愛さを再認識できた
他の作品あったら教えて欲しいです

30:名無しNIPPER[sage]
2016/02/06(土) 02:46:37.32 ID:vUKIWFnX0
乙乙
もしかして赤紙や心中モノ書いてた人かな
折に触れて何度か読み直してるので結構自信あるんだけど
違かったらごめんなさい

31:名無しNIPPER[sage]
2016/02/06(土) 06:17:25.35 ID:wKEMAl0aO
>>29
読んでいただいてありがとうございました。
他には一作だけですが『美希「もどかしさが奏でるブルース」』を書かせてもらってます。もし気が向きましたら、そちらも読んで頂けると嬉しいです。

>>30

32:名無しNIPPER[sage]
2016/02/06(土) 11:19:32.89 ID:x+cajE/TO
ちょっと読みづらかったけど良かったよ

だがいちいちコメ返しするのはどうかと思うな、運悪かったら叩かれかねない

33:名無しNIPPER[sage]
2016/02/08(月) 02:01:35.30 ID:qId9e/9S0
やっぱり響は日に日に馬鹿になっているよな

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