過去ログ - 魔王「八畳一間ワンルーム。風呂無し、共同トイレ。家賃は３万円」 -SS速報VIP

過去ログ - 魔王「八畳一間ワンルーム。風呂無し、共同トイレ。家賃は３万円」

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287:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:18:05.26 ID:HwJ571H00
賢者「……準備はできたかな？」

　以前よりもお腹が大きくなった賢者が、私にそう問いかける。

魔王「うむ。待たせてすまない」

以下略

288:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:18:31.59 ID:HwJ571H00
　賢者はそう言うと、顔だけで振り返り、勇者を見た。

賢者「勇者様、最後になにか魔王様に伝えることはある？」

勇者「……昨日の夜、全部伝えたので大丈夫です」

以下略

289:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:19:00.85 ID:HwJ571H00
賢者「昨夜はお楽しみでしたね……って感じ？」

勇者「！？」ｶｧｰｯ

魔王「！？」ｶｧｰｯ

以下略

290:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:19:27.41 ID:HwJ571H00
賢者「必死になってるとこがまたあーやーしーいー」ﾆﾀﾆﾀ

魔王「……か、勘弁してくれ」

賢者「フフフ、ごめんごめん。この年になるとそういう下世話な話が好きになっちゃってねー」

以下略

291:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:19:53.20 ID:HwJ571H00
　賢者は狂犬のようにガルルゥ……と勇者を威嚇し、咳払いをしてから私へ向き直す。

賢者「コホン。じゃあ、魔王様は移動してもらえるかな？」

魔王「うむ」ｺｸﾘ

以下略

292:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:20:19.16 ID:HwJ571H00
魔王「よろしく、頼む」

賢者「うん、分かった」

　賢者はそう告げると、魔法を唱え始めた。

以下略

293:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:20:59.89 ID:HwJ571H00
賢者「歪みまで歩いて行ってくれる？　そうしたら、元の世界に戻れるはずだから」

魔王「……うむ」

　私が歪みへ一歩進むと、賢者は真剣な声で口にした。

以下略

294:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:21:43.64 ID:HwJ571H00
魔王「……ああ、任せてくれ」ﾆｯ

賢者「ありがと」

　賢者は優しく笑む。

以下略

295:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:22:40.55 ID:HwJ571H00
　私は歪みへ進んでいく。
　と、男の声が耳に届いた。

男「魔王さん。勇者くんのことはしばらく任せてくださいっ。馬鹿をしないように責任もって見張っておきます！」

以下略

296:名無しNIPPER
2016/04/07(木) 23:23:06.72 ID:HwJ571H00
女「魔王ちゃあああん！　あたし、忘れへん！　絶対、ぜーったいに忘れへん！　いつまでも覚えとるから！」

魔王「ああ……私も忘れない。絶対に」

女「魔王ちゃんはあたしの親友や！　ほんま、一緒に過ごせておもろかった！　いってらっしゃああああい！」

以下略

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