過去ログ - 魔王「八畳一間ワンルーム。風呂無し、共同トイレ。家賃は３万円」 -SS速報VIP

過去ログ - 魔王「八畳一間ワンルーム。風呂無し、共同トイレ。家賃は３万円」

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57:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:24:08.00 ID:F0Mpk39t0
女「かーっ、あかんはこの人！　あかんあかん！　ねぇ、先生。どう思います？」

男「ドン引きって感じだ……っと、思わず素の口調が出てしまいましたよ。女さん」

勇者「？？」

以下略

58:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:27:53.25 ID:F0Mpk39t0
男「魔王さん」

魔王「別に、私は最初から期待してない。それに、勇者が気づいてくれないからなんだというのだ」

女「魔王ちゃん……」

以下略

59:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:35:55.01 ID:F0Mpk39t0
勇者「しゃーねぇなぁ。男、女。この後なんか予定あるか――」

男「勇者くん」ｼﾞｰ

女「勇者さん」ｼﾞｰ

以下略

60:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:52:22.00 ID:F0Mpk39t0
　私は乱暴に靴を脱ぎ捨て、洗面台へ向かった。
　蛇口をひねり、ばしゃっと顔を洗う。鏡に映る自分を見る。
　マスカラが中途半端に落ち、黒く濁った水滴が涙のようにぽつりと落ちた。

魔王「……ひどい顔だな」

以下略

61:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 23:11:27.06 ID:F0Mpk39t0
勇者「……ただいま」ｶﾞﾁｬｯ

魔王「！？」ｺﾞｼｺﾞｼ

魔王「お、おかえり。早かったな！」

以下略

62:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 23:12:08.33 ID:F0Mpk39t0
魔王「……男と女に謝れって言われたのか？」

勇者「……ん、まぁな」

魔王「なら、その必要ない。勇者は悪いことをしていないのに謝る必要などはないぞ」

以下略

63:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 23:13:14.66 ID:F0Mpk39t0
　私は洗面台に駆け込む後ろ姿を眺め、思う。

魔王（――お主に「綺麗だ」と言って欲しかった）

　意思とは関係なく湧いてきた想いを、私は押し潰すように胸に手を当てる。

以下略

64:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 23:43:24.52 ID:F0Mpk39t0
　――翌日。金曜日、夜。
　帰宅した私を待っていたのは、妙に居住まいを正した勇者の姿だった。

魔王（あれ。勇者は今日、休日だったはずじゃ……？）

以下略

65:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 23:44:56.21 ID:F0Mpk39t0
　有無を言わさぬその口調に、私は言われた通りの場所に腰を下ろす。

魔王「それで、なんなのだ。勇者」

勇者「……あのな」

以下略

66:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 23:45:52.48 ID:F0Mpk39t0
勇者「元の世界に戻る手がかりを見つけた」

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