過去ログ - 凛「嵐のなかの」花陽「恋だから」
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106:名無しNIPPER[sage]
2016/02/10(水) 00:59:45.69 ID:l3D7crgco
―――


その日の夜。一人の少女が、城に攻め入り、衛兵に射殺されました。

国同士の存在があるから、戦争もまた存在する―――と。

きっと彼女の思考は飛躍してしまったのでしょう。

やり場のない怒りが、彼女を暴走させました。

猟銃を手に取り、城内での無差別な発砲。

衛兵十数名が重傷を負い、城の内部にも甚大な被害が発生しました。

羽交い絞めにして止めようにも、暴れ回る彼女に容易に近づく手段は存在しなかった。

―――故に。彼女は撃ち殺されてしまった。

周囲の人々には、愉快犯か―――あるいは、精神異常ゆえの行動と断定されました。

革命の炎は彼女の中だけで燃え上がり―――そのまま。消えてしまったのでした



歌と踊りを、自由に楽しめるような。

争いなんてない、平和な世界で。

また、凛ちゃんと、出会いたい―――。

「そうだね……正確にいうと、二人とも夢みたいな存在に……なっちゃったんだと思うけど」


「―――いいの。いいんだよ、私は……もう、それでいい」

「凛ちゃんに―――やっと、やっと、会えて―――!」


抱きしめてほしい。口づけをしてほしい。慰めてほしい。愛してほしい。

それだけだったのに、どうして。

見つめ合うこともできなかったなんて、そんなのって―――

―――そんなのって、おかしい。

だから。これからは、もっとたくさん。二人で一緒に。

永遠の愛を―――。


「ねえ、かよちん」


「なあに、凛ちゃん」


「―――もし生まれ変われるなら。かよちんは、何を望む?」


「……決まってるよ、そんなの。私は―――」


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