過去ログ - 凛「嵐のなかの」花陽「恋だから」
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107:名無しNIPPER[sage]
2016/02/10(水) 01:00:39.79 ID:qSaHP+r2o
―――
その日の夜。一人の少女が、城に攻め入り、衛兵に射殺されました。
国同士の存在があるから、戦争もまた存在する―――と。
きっと彼女の思考は飛躍してしまったのでしょう。
やり場のない怒りが、彼女を暴走させました。
猟銃を手に取り、城内での無差別な発砲。
衛兵十数名が重傷を負い、城の内部にも甚大な被害が発生しました。
羽交い絞めにして止めようにも、暴れ回る彼女に容易に近づく手段は存在しなかった。
―――故に。彼女は撃ち殺されてしまった。
周囲の人々には、愉快犯か―――あるいは、精神異常ゆえの行動と断定されました。
革命の炎は彼女の中だけで燃え上がり―――そのまま。消えてしまったのでした
歌と踊りを、自由に楽しめるような。
争いなんてない、平和な世界で。
また、凛ちゃんと、出会いたい―――。
「そうだね……正確にいうと、二人とも夢みたいな存在に……なっちゃったんだと思うけど」
「―――いいの。いいんだよ、私は……もう、それでいい」
「凛ちゃんに―――やっと、やっと、会えて―――!」
抱きしめてほしい。口づけをしてほしい。慰めてほしい。愛してほしい。
それだけだったのに、どうして。
見つめ合うこともできなかったなんて、そんなのって―――
―――そんなのって、おかしい。
だから。これからは、もっとたくさん。二人で一緒に。
永遠の愛を―――。
「ねえ、かよちん」
「なあに、凛ちゃん」
「―――もし生まれ変われるなら。かよちんは、何を望む?」
「……決まってるよ、そんなの。私は―――」
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