46:名無しNIPPER[saga]
2016/02/12(金) 21:36:04.52 ID:6mipFv4H0
――プツンと、雪歩とボクを繋ぐ線が切れたような気がした。ズルズルと引きずってきた雪歩への未練が消えていくのがわかる。多分、今この瞬間に、ボク達は別れたんだ。
ボクの気持ちが引いていくのを感じ取ったのか、雪歩は顔を上げて小走りにボクの胸に飛び込んできた。
ボクの胸元に頭を押し付けて泣く雪歩に既視感を覚えた。けど、状況はあの時とまるっきり逆だ。
「真ちゃんが好き……大好きなの!誰よりも愛してるの!だからお願い……別れるなんて言わないで!」
――ボクは雪歩の肩を掴んでゆっくりと雪歩を自分から遠ざけた。
涙で赤くなった雪歩の目をまっすぐ見つめる。
「ボクも大好きだよ、雪歩。君は誰よりも……誰よりも大切な友達だ……。……さようなら。」
掴んでいた肩から手を離し、ボクは雪歩に背を向けて歩き出した。その瞬間、支えを失ったかのように雪歩はその場にへたりこんで、声を上げて泣き出した。
振り返ったりはしない。声を上げて泣く雪歩の姿を見ていたら、きっと駆け寄ってしまうから。
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