8: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/15(月) 21:35:20.84 ID:TB4fFfxa0
恋愛が無駄なんて思わないし、好意がいらないわけじゃない。
ただ、インプットとアウトプットの仕方をいつまでも理解できないでいる。
ドライなんだろうか。私の血はきっと、チョコレートみたいに錆びついてドロドロでおまけに苦いと思う。
手切れ金のようなあのチョコを、彼女は食べるだろうか。
9: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/15(月) 22:02:59.72 ID:TB4fFfxa0
そのための踏み台だった。
前の前の彼も。
前の彼女も。
私は追い求めてるだけ。
ずっと。
10: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/15(月) 22:18:31.71 ID:TB4fFfxa0
「あー! おじさん! いけないんだ!」
私は、その甲高い声に立ち止まった。
後ろを振り返る。
小学生の男の子。
11: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/15(月) 23:09:59.37 ID:TB4fFfxa0
スカートがめくり上がり、咄嗟に膝を隠した。
そのほんの一瞬の出来事の間に、変人は目の前に立っていた。
「ひっ……」
12: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/15(月) 23:41:02.75 ID:TB4fFfxa0
見たくなかったけど。
河原に置き去りにしている紙袋が風に揺れてぱたんと倒れた。
中身が草むらに飛び出す。
「チョコレートだよ。食べる?」
13: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/15(月) 23:42:41.24 ID:TB4fFfxa0
眠すぎ眠いのでまた明日
14: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/16(火) 22:16:14.08 ID:dXyI+pwm0
楠崎さんは慌てて両手を前に出す。
「ハッピーバレンタイン。苦いのなら食べれる?」
「食べれるけど、いいの?」
15: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/16(火) 23:08:33.99 ID:dXyI+pwm0
「女の子らしいというか、こういうのは手作りしてそうだと思ったから。チロルチョコって意外」
包み紙のロゴマークを見ながら、楠崎さんはぼそりと言った。
「手作り? しないしない。というか、手作りだとなおさら無理ってこと?」
16: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 01:06:58.86 ID:IQrTBBQc0
寝ます
17: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 09:39:29.77 ID:IQrTBBQc0
彼女は包みからチョコを取り出して匂いを嗅いでかじった。
あ、いけるいける、と全部放り込む。
「さ、残りのも捨てよっと」
18: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/17(水) 09:57:25.45 ID:IQrTBBQc0
次の日、教室では面白いことが起こっていた。
当人たちからすると、笑えないだろうけど。
「なにあれ」
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