17: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:33:43.90 ID:AuX52slUo
これまでの活動の資料をかき集める。
それぞれの課題、成長、可能性……
俺がいなくなっても、すぐに困るようなことが無いように。
……俺が…………いなく、なっても。
18: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:34:15.08 ID:AuX52slUo
『おっと、これは主審のファインプレイ!』
『ようやく事務所に辿り着いた審判団、早々にいい仕事をしましたね』
19: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:34:59.14 ID:AuX52slUo
「どうかしましたか?」
急に押し黙った俺を、音無さんが心配そうな目で見る。
……どうやら審判のことは見えていないようだ。
20: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:36:36.61 ID:AuX52slUo
「大丈夫ですよ、ちょっと疲れてるだけで」
おどけたように返す。
21: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:37:08.56 ID:AuX52slUo
『音無小鳥さん、優しくて気遣いが出来て、おまけに美人』
『嫁に欲しいです』
22: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:39:05.97 ID:AuX52slUo
事務所に一人きりになった俺は、再び資料に向き直る。
雑念を振り払い、自分がやるべきだと思ったことに没頭する。
春香
23: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:40:34.90 ID:AuX52slUo
雪歩
引っ込み思案で臆病なのに、誰よりも強いものを持っていて。
その勇気があれば、これからも前に進んでいけるよ。
雪歩の淹れてくれたお茶、もう飲めないんだよな。
24: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:42:09.15 ID:AuX52slUo
亜美
竜宮小町に入っても、亜美は亜美のままだったな。
ライブもレッスンも、何でもかんでも楽しく遊んでしまっていた。
あまりに楽しそうだから、怒る気にもなれなかったよ。
25: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:43:08.89 ID:AuX52slUo
律子
アイドルからプロデューサーに転身して、いつも俺の前にいた。
プロデューサーにやりがいを感じてるのも、アイドルに少し未練があるのも知ってる。
ごめん、俺がいなくなったらアイドルやらなくなるよな。
26: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:43:37.92 ID:AuX52slUo
『まさに、鬼気迫る勢いですね』
『彼がこの事務所の躍進の立役者というのも納得です』
27: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2016/02/17(水) 20:44:20.04 ID:AuX52slUo
心は正直だ。
歪む視界と震える指先が、何よりもそれを物語っている。
それでも、なんとか押さえ込んで資料を作り終えた。
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