32: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 12:21:23.93 ID:w8NXKRp60
――車が水溜りを跳ねる音で、ほたるは思い出から現実へと引き戻された。
あれから数ヶ月。相変わらず日常の小さなアクシデントは絶えないが、今のところ事務所の経営が危ないという噂は聞かないし
33: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 12:21:53.93 ID:w8NXKRp60
視線を道路からずらすと、ちょうど、コンビニからPが出てくるところだった。
今度は買ったばかりの傘を差して、こちらへと戻ってくる。
34: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 12:22:25.32 ID:w8NXKRp60
書き溜めおわりにつき、一度中断
35:名無しNIPPER[sage]
2016/02/26(金) 18:36:07.52 ID:fbUO9QCDO
面白い
36: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:29:12.11 ID:w8NXKRp60
「傘、残ってたみたいですね?」
戻って来たPに、ほたるがそうたずねた。
37: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:29:53.73 ID:w8NXKRp60
「傘、一本しか残ってなくてさ」
「大丈夫ですよ。あ、でも少し狭いから……ちょっとは濡れちゃうかもしれませんけど」
38: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:31:09.03 ID:w8NXKRp60
「もう少しくっつかないと……プロデューサーさんがはみ出てしまいます……ね」
「ごめんなさい……私のせいでプロデューサーさんが雨に濡れたら……やっぱり、これも私の不幸のしわざなんでしょうか?」
39: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:32:02.97 ID:w8NXKRp60
「じゃ、じゃあ……このまま行こうか」
まるで恋人同士のように、ほたると相合傘の格好で歩き出したPに、
40: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:32:38.71 ID:w8NXKRp60
しばらくそうして歩いていくと、横断歩道が見えて来る。その脇に立つ信号は、ちょうど青。
少し早足になりながら近づくと、予想通り信号は点滅を始め、白線の前に立つ頃にはすっかり赤へと変わっていた。
41: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/02/26(金) 19:33:16.70 ID:w8NXKRp60
雨はやや小降りになっていたが、目の前の道路には大きな水溜りが出来ている。
遠くまで広がる雨雲を見る限りでは、もうしばらくの間、このまま止む事も無いだろう。
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