過去ログ - 初月「エイハブ船長にでもなったつもりか?」
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1: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/26(金) 23:46:30.69 ID:U97iuQ59O
・地の文あり
・亀更新

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2: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/26(金) 23:47:42.60 ID:U97iuQ59O
氷がカランと音を立てた。
俺のグラスじゃない。俺のグラスには氷なんて入ってない。

向かいに座る千歳が氷の入ったグラスをテーブルに置いたんだ。
回らない頭でそんなことを考えながら、必死に酔ってないぞと自分自身に訴えていた。だけどそろそろ潮時かもしれない。
以下略



3: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/26(金) 23:48:19.35 ID:U97iuQ59O
別に千歳のことが嫌いな訳じゃない。いつも笑って接してくれるのは不機嫌そうに顔をしかめて話すよりずっといいことだし、実戦でも普段の生活でも機転の利くやつだ。

だけどたまに俺に対してお節介を焼こうとしたり、一人でどこかに行こうというときに着いてこようとするのが気に入らない。
千歳自身は良かれと思ってやってるのかもしれないが、俺にとっては余計なお世話以上の意味はない。

以下略



4: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/26(金) 23:49:05.87 ID:U97iuQ59O
抑制された千歳の声がいつになく心地よかった。
今回ばかりはお節介も悪くない。ただ酔ってるだけか?

「もういいよ。コーヒーを最後に飲ませて」

以下略



5: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/26(金) 23:49:50.88 ID:U97iuQ59O
千歳はなにか言いたげにこっちに視線を向けている。

「困り事か?」

「いえ……そういう訳では」
以下略



6: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/26(金) 23:50:53.15 ID:U97iuQ59O

「初月は上手くやれてるか?」

「そうね……大丈夫。千代田と仲良くしてます」

以下略



7: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/26(金) 23:51:35.74 ID:U97iuQ59O
ようやく戦力の増強をしようと重い腰をあげた背景には、きっと横須賀鎮守府近海に現れた“既存の艦娘の性能を遥かに凌駕する”強力な空母棲鬼の存在があるはずだ。

その空母棲鬼も二週間近く前に横須賀鎮守府の第二艦隊が沈めたという報せが来たが……

そういう事態もあったからようやく単冠湾の戦力が貧弱であるとされ、増強計画が持ち上がった。
以下略



8: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/26(金) 23:52:14.04 ID:U97iuQ59O
千歳がコーヒーを飲み終わったので彼女を先に出して会計を済ませる。

外はちょうどよく涼しく感じられた。店の中が暑かったのかもしれない。

そろそろ寒くなってくるだろうな、なんて考えながら千歳と歩き出した。
以下略



9: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2016/02/26(金) 23:52:58.07 ID:U97iuQ59O
俺も立ち止まって声を掛けようとすると、彼女は俺の方にかけよって両腕を俺の首に回した。
石鹸の匂いがうっすら漂う。

「外で抱きつく馬鹿があるか」

以下略



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