過去ログ - 久海菜々美「ファーストキスの味」
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16:名無しNIPPER[saga]
2016/02/27(土) 01:22:38.37 ID:aS4x3u+/0
トン、トン、トン、トン……
足音が止まり、戸が開いた。
藍里「おまたせ。はい、お茶とお菓子」
菜々美「うん、ありがと」
湯呑みからはゆらゆらと湯気が立っては消えていく。形を成す事を許されていないかのようだ。
……もしこの気持ちも伝えたら壊れてしまうのかな。
手が熱くなってくるほどに湯呑みを持ったまま、じっとそんな事を考えていた。
藍里「……ななみん、何かあったの?」
菜々美「ふえっ!?」
突然の言葉に不意を突かれ、お茶をこぼしそうになる。
藍里「いつもなら楽しそうに話してかけてくれるのに、今日はなんだか上の空だよ」
藍里「それに今日はずっと足も崩さないし、緊張してるみたい」
菜々美「そ、そうかな……?」
気づかない内に態度に出ていたらしい。本当によくみてる娘だ。
でも、こんなによく見ていても私の気持ちは……。
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