32:名無しNIPPER[saga]
2016/02/27(土) 21:35:27.22 ID:887tizks0
覚えられないためには真ちゃんの動きに身を任せるしかない。それが私の出した結論だった。真ちゃんが晴菜ちゃんとしていると思っているなら、私が晴菜ちゃんの役割を演じるしかない。真ちゃんが覚えていなければそれでいいし、もし微かに覚えていても反抗さえしなければ晴菜ちゃんとしている夢を見たんだと思ってくれるかもしれない……
――無理のある理屈に縋り付かなければいけないくらい、この時の私は最悪の未来を怖れていた。
33:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 12:56:46.13 ID:V4B+uo100
真ちゃんは一旦私に触れるのを止めて顔を上げた。覗き込むように数十p上から私を見下ろしている。暗闇よりも濃い影がそれを教えてくれる。今から何をされてしまうんだろう。受け入れる覚悟を決めていても、やっぱり怖い。真ちゃんの表情が黒く塗り潰されていて見えないから余計に不安が増長していく。
真ちゃんが顔を下してくるのを感じてギュッと目を瞑る。鼻先に微かな感触。真ちゃんの鼻が触れた…?
34:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:01:57.39 ID:V4B+uo100
驚いて口を少し開いてしまう。と、隙間からそれが口の中に滑り込んできた。
舌を……
35:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:05:23.93 ID:V4B+uo100
急に苦しくなってきて、思わず真ちゃんの胸を軽く押してしまう。真ちゃんは素直に顔を引いてくれた。
唇同士が離れてようやく、荒く呼吸をしている自分に気付いた。息をするのも忘れていたんだ……。それほど夢中になって舌を絡めていた事実に顔が熱くなる。
36:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:10:41.91 ID:V4B+uo100
でも、それよりも……
恥ずかしい、恥ずかしい……すごくすごく恥ずかしい…///
37:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:15:48.15 ID:V4B+uo100
真ちゃんの指は触れる場所を胸から徐々に下げていく。おへその脇を通過して、更に下へ。下着の中に指が滑り込む。
ダメだよぉ……そんなところ……
38:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:20:05.70 ID:V4B+uo100
数分間それが続いたんだろうか……その頃にはもう思考がだいぶ鈍くなってしまっていた。
聞こえる音も、触れるものも、私と真ちゃんに関するものだけ。辺りは不自然な程の静けさに包まれていて、もしかして世界には私たち以外いないんじゃないか……と、熱っぽくなった頭があり得ない事を考え出し始めている。
39:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:23:04.87 ID:V4B+uo100
カチャカチャと、金属の鳴る音。真ちゃんが腰を浮かせてベルトを外している。それが何を意味するのかわからないほど初心ではないけれど、まるで現実感がない。さっきまで真ちゃんがずっと弄っていた濡れた部分に、指ではない何かが当てがわれる。
本当にしちゃうんだ……
40:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:49:34.13 ID:V4B+uo100
私は痛みを紛らわせるために、真ちゃんの背中に手をまわして引き寄せてキスをした。音が出るのも構わず積極的に舌を絡める。どうも私はキスが好きみたいだ……真ちゃんとキスをしていると痛みの感覚なんて幸せな気持ちで塗り替えられてしまう。
真ちゃんがキスしながら腰を動かし始める。私は声が出そうになったけれど、口を塞がれていたから、空気は全て真ちゃんの中へと消えていった。真ちゃんが動きを段々と大きくしていく。私の体はそれを受け入れられるくらい……いや、その前から過剰なほどに濡れていて、真ちゃんの腰が私の腰とぶつかる度に卑猥な音を響かせていた。
41:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:52:24.44 ID:V4B+uo100
キスが止められない。息が乱れても離れられない。互いの熱い吐息を貪るように、執拗に求め合う。
やがて真ちゃんはより一層動きを速めた。何かに急かされるように。私は真ちゃんのものが自分の中で熱く膨らんでいくのを感じていて、その状況を少しの知識に照らし合わせる。
42:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:56:10.82 ID:V4B+uo100
真ちゃんの動きで、体の中の空気が押し出されるように口から勝手に声が漏れてくる。感覚が飽和して自分が自分でなくなりかけた時、真ちゃんが私を強く抱き締めながら体をビクビクと震えさせた。私の中のものが激しく脈動して、何かを勢いよく吐き出している。温かいものがジンワリと私の中に広がって満ちていく不思議な感覚。
体の中のものが動きを止めても、しばらく私たちは同じ体勢で抱き合い続けた。二人とも息が切れるくらいに呼吸が乱れていて、私は呼吸を整えながら行為が終わった後の余韻に浸っていた。初冬だというのに汗ビッショリだ。服を通してシーツまで濡れてしまっている。ただ、今だけは火照った体にその冷たさが心地よかった。
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