過去ログ - 囁かれる名前は
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36:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:10:41.91 ID:V4B+uo100

 でも、それよりも……

 恥ずかしい、恥ずかしい……すごくすごく恥ずかしい…///

以下略



37:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:15:48.15 ID:V4B+uo100

 真ちゃんの指は触れる場所を胸から徐々に下げていく。おへその脇を通過して、更に下へ。下着の中に指が滑り込む。

 ダメだよぉ……そんなところ……

以下略



38:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:20:05.70 ID:V4B+uo100

 数分間それが続いたんだろうか……その頃にはもう思考がだいぶ鈍くなってしまっていた。


 聞こえる音も、触れるものも、私と真ちゃんに関するものだけ。辺りは不自然な程の静けさに包まれていて、もしかして世界には私たち以外いないんじゃないか……と、熱っぽくなった頭があり得ない事を考え出し始めている。
以下略



39:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:23:04.87 ID:V4B+uo100

 カチャカチャと、金属の鳴る音。真ちゃんが腰を浮かせてベルトを外している。それが何を意味するのかわからないほど初心ではないけれど、まるで現実感がない。さっきまで真ちゃんがずっと弄っていた濡れた部分に、指ではない何かが当てがわれる。

 本当にしちゃうんだ……

以下略



40:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:49:34.13 ID:V4B+uo100

 私は痛みを紛らわせるために、真ちゃんの背中に手をまわして引き寄せてキスをした。音が出るのも構わず積極的に舌を絡める。どうも私はキスが好きみたいだ……真ちゃんとキスをしていると痛みの感覚なんて幸せな気持ちで塗り替えられてしまう。

 真ちゃんがキスしながら腰を動かし始める。私は声が出そうになったけれど、口を塞がれていたから、空気は全て真ちゃんの中へと消えていった。真ちゃんが動きを段々と大きくしていく。私の体はそれを受け入れられるくらい……いや、その前から過剰なほどに濡れていて、真ちゃんの腰が私の腰とぶつかる度に卑猥な音を響かせていた。


41:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:52:24.44 ID:V4B+uo100

 キスが止められない。息が乱れても離れられない。互いの熱い吐息を貪るように、執拗に求め合う。

 やがて真ちゃんはより一層動きを速めた。何かに急かされるように。私は真ちゃんのものが自分の中で熱く膨らんでいくのを感じていて、その状況を少しの知識に照らし合わせる。

以下略



42:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 13:56:10.82 ID:V4B+uo100

 真ちゃんの動きで、体の中の空気が押し出されるように口から勝手に声が漏れてくる。感覚が飽和して自分が自分でなくなりかけた時、真ちゃんが私を強く抱き締めながら体をビクビクと震えさせた。私の中のものが激しく脈動して、何かを勢いよく吐き出している。温かいものがジンワリと私の中に広がって満ちていく不思議な感覚。

 体の中のものが動きを止めても、しばらく私たちは同じ体勢で抱き合い続けた。二人とも息が切れるくらいに呼吸が乱れていて、私は呼吸を整えながら行為が終わった後の余韻に浸っていた。初冬だというのに汗ビッショリだ。服を通してシーツまで濡れてしまっている。ただ、今だけは火照った体にその冷たさが心地よかった。

以下略



43:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:23:54.24 ID:V4B+uo100

 真っ白な背景の中、目の前に晴菜が立っていた。だからわかる。これは夢だ。

『ごめんね、真。もう決めた事なの。だから……』

以下略



44:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:27:32.65 ID:V4B+uo100

 一番気になるのは、理由を言ってくれないところだ……。僕に問題があったり、他に好きな人ができたんなら晴菜はボクにちゃんと言ってくれるはずだ。恋人になる前からの付き合いだから性格くらいは把握している。

 それなのに「言えない」……あぁ、いくら考えてもわかんなくてイライラする。こんな気分じゃ今夜は眠れそうにない。家にいても答えの出ない考えばかりを続けてしまうから、夜風に当たって気分を変えようと足の向くままに夜の街を徘徊する。

以下略



45:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:31:53.39 ID:V4B+uo100

 夢の中、消えゆく晴菜の手を掴まえた。これ以上見えなくならないように。体を抱きしめる。これ以上離れないように。胸の中に渦巻いている疑問を問いかけたりはしなかった。これは幻の晴菜なのだから。答えなんて聞けるはずもない。

 でも、夢の中だとわかっているのに……いや、だからこそ、体を求めた。現実では手の届かないところにいる晴菜への不満をぶつけるように、普段する時よりもがむしゃらに。

以下略



46:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:36:22.59 ID:V4B+uo100

 頭痛
 喉の渇き


以下略



47:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:40:09.73 ID:V4B+uo100

 とにかく喉がカラカラだ。水を取りに行こうとダルい体を無理やり起こす。と、その音を聞きつけてか台所の方からヒョッコリと顔を覗かせる人物がいた。由紀だ。家の鍵を持ってるのはボク以外では由紀しかいないから、特に驚きもしなかった。

「あ、真ちゃん起きたんだ。おはよう。気分はどう?」

以下略



48:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:43:36.79 ID:V4B+uo100

「そうなんだ……カッコ悪いところを見せちゃったね。でも、本当にありがとう。このお礼は必ずするから」

「別にそんなのいいよ。それより、ホラ。朝ごはん作ったから冷めないうちに食べてね」

以下略



49:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:47:02.76 ID:V4B+uo100

……ただ、ちょっと気になるのは由紀が何も尋ねてこないこと。酔い潰れたボクを見たなら「何かあったの?」と尋ねてくるものかと思ったけれど……気を使われているんだろうか?正直、晴菜との一件はボク自身整理ができてなくて、由紀にはまだ話したくないから助かるけど……。


 その時、また夢に見た晴菜の姿が一瞬思い浮かんだ。押し倒されてボクに抵抗もせずに為すがままにされる晴菜。その顔が、ノイズがかったように束の間別の人間のものになる。
以下略



50:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:52:16.91 ID:V4B+uo100

 晴菜との一件が頭から抜け落ちるほどショックを受ける。消えてしまいたい、と本気で願った。泥酔していたとはいえ、ボクは無理やり女性を襲ってしまったんだ……犯罪者と同じじゃないか……。

 しかも、相手がよりによって由紀だなんて……。

以下略



51:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:54:42.57 ID:V4B+uo100

 一体何をすれば罪が贖えるんだろう。この問題はボクの頭で考えられる範疇をとうに超えていた。ボクが由紀から奪ったものは、言葉やお金なんかで埋められるものじゃない。

 由紀がボクに二度と近付いてほしくないと言うならボクは……

以下略



52:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 15:57:48.69 ID:V4B+uo100

 昨夜のことを謝ろうと思って、やめた。由紀がそれを望んでないと思ったから。

 由紀は何故ここにいる?なんでいつもと同じ様子を装ってる?ボクが強引にしている最中は無理だったとしても、その後出て行こうと思えば出て行けたはずだ。ボクと二度と会いたくないならそのまま離れればいい。

以下略



53:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 16:02:24.60 ID:V4B+uo100

 目に涙が滲む。由紀は優しすぎるんだよ……。昨夜、由紀がどれだけ怖かったか、どれだけ辛かったか。その一部を想像するだけでも胸が苦しい。

 それでも、ボクの隣にいる事を選んでくれたんだ。それほどにボクとの関係を大切に思ってくれていたんだ。

以下略



54:名無しNIPPER[sage]
2016/02/28(日) 16:16:18.62 ID:V4B+uo100
終わりです。

晴菜は由紀の気持ちに気付いていて応援したかったんだけど、自分の真への想いもありジレンマに悩んでいました。
その部分を書くと冗長になると思い書きませんでしたが、真視点だけだと描写不足が否めないですね。

以下略



55:名無しNIPPER
2016/02/28(日) 17:08:09.48 ID:SgjT9L2AO
うーん…改行がすくなくて一行が多いから読みにくい


56:名無しNIPPER[sage]
2016/02/28(日) 21:19:03.23 ID:V4B+uo100
>>5 投稿に不慣れで読みにくくしてしまって申し訳ない。改行が多い方がいいのかぁ。


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