9:くろひ/DAI
2016/02/29(月) 21:11:37.26 ID:XFAvTUJR0
「次に賞金についてのお話をいたします。これについては、指定したターゲットを殺せたか否かで決定します」
「賞金のお話! 待ってましたー♪」
その話題に最初に食いつきあまりに高い声を響かせたのは、子供の幼さ持ってそのまま成長したような笑顔の、もう1人の女子高生。天海のまとうブレザーとは違い、この柚木優芽はセーラー服だ。マンガなら間違いなく、ワクワクという文字が浮かび、柚木のツインテールもうきうきと踊っていただろう。
そしてもちろん、そんな反応を示したのは柚木だけではなく、マスターは意気揚々と続ける。
「指定したターゲットを無事殺せた場合、そのプレイヤーは……1億円を獲得できまーーーす! さらに! 殺したプレイヤーが賞金を持っていた場合、その全ても獲得できます!!」
おお、と、プレイヤー達も意図しなかったであろう声が漏れる。
「逆に、殺しに失敗した場合は、翌日のターゲットを指定する権利を失います。つまり、翌日の殺しはできないのです!」
先ほどの感嘆とは異なり、こちらのルールには当然不平がついて周り、
「翌日の殺しが出来ないだぁ? つまんねーな……そんなもん無視してやるぜ。それに、ターゲット以外も皆殺しだぁ!!」
やはりお前かと言われそうな、桐生がそんな言葉で威嚇する。
「別に……それでもかまいませんよお?」
対してマスター、さも想定どおりかの如く。
「えー? じゃあなんのためのルールだったの??」
これには、先ほどの説明に不満がなかった柚木も、思わず口から疑問が出た。マスターは、いよいよ想定どおりだと仮面の中でもニヤリとして、
「別にルールを破っていただいてもかまいませんが……それ相応のペナルティを受けていただく、ということなのです! これまでのルール確認の意味でも、ペナルティを受けてしまう行動をお話ししましょう!」
とディスプレイに向き直り画面を進めた。
17Res/37.18 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。