過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―3―
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649: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2016/04/29(金) 00:31:29.75 ID:Sr/oS/CP0
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「はぁ、んんっ、エポニーヌ」
「うふふっ、これでいいでしょ? 続きは体が治ったらにしましょう? フォレオの可愛いところもそうだけど、あたしのことも全部見てほしいから……」
「は、はい……うれしいです」
「うふふっ………」
「でも、エポニーヌはすごいです。僕なんて、話をするというだけで心臓がはじけてしまいそうなのに、全然エポニーヌはそんな感じがしなくて……」

 そう、感じないわよね、今まさに火山の噴火の如く頭から煙を出したいほどに心臓がフル稼働しているとしても。
 だけど、キスをしただけでもこれなのだから、実際にその、することになったらどうなるのかはさっぱりわからなかった。というか、このままだと突入しかねない気配を感じ取る。
 それはフォレオも同じようで、ここは約束した手前なのか、どうにかして意識を逸らす話題を見つけようとしている。そして、持ってきた小物入れを見つけてその中から、ポットを取り出してきた。

「そ、そのリリスさんから飲み物を頂いてたんです。よかったら一緒に飲みませんか?」
「母さんが?」
「はい、その今日はゼロさんと用事があるとかで、その顔を見に行けないと、僕に渡してくれて。美味しい水だそうです」
「おいしい水ねぇ」
「はい、ちょっと待っててくださいね」

 そう言ってフォレオは食器棚へと向かう。まぁ、娘を思いやっておいしいものを見つけてきてくれたのかもしれないと考えれば、納得のいくことね。ただ、母さんはすでに前の頃からフォレオとあたしのことを気にかけてくれていたわけで、この状況を考えたら、もう少し違うものを送ってくるんじゃないかなって思った矢先である。
 ガシャンと不吉な音が響いた。

「え、なに!?」

 食器棚の方角から大きな音が響く、何事かと目を凝らせば、そこにはポットの中身を落として何だかフラフラしているフォレオの姿が見える。
 すごく嫌な予感がして、少しだけ鼻を利かせると、なにやら甘ったるいような、そうでないような香りが漂ってきて、それだけで体に火が灯ったかのような温かみ。体全体が敏感になっていくような、そんなものを感じた。

「ま、まさか、これって……」

 好奇心というわけではない、むしろ現在の状況を調べるためには必要だと、布団の中に手を伸ばしたところで、真横に誰かの気配があった。
 見た、フォレオぅ……じゃないか。


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