過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―3―
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931: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2016/06/12(日) 00:35:48.35 ID:71UUvysc0
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 この異形物体に対してフォークが二回も進むということは、ガロンの舌は食べられると判断したということである。
 マクベスはまじまじとそのハンバーグの一切れを見つめた。断面から漏れ出る異形の肉汁に、元は肉だったのかわからなくなっている気泡の数々、とてもではないがおいしそうではない。
 だが、もしかするとカムイの行ったことに厨房長の臭い消しが合わさり、奇跡的ケミストリーが引き起こされたのかもしれない。

「マクベスも食べてみよ」

 最後の一押しにガロンの言葉が入った。これはもう食べないわけにはいかないし、マクベス自身もその味に非常に興味があった。純粋な美味に対する興味である。
 究極の料理に対面している錯覚に心が躍っていたことも確かだ。

「はい、ではカムイ王女、私も食べさせていただきますよ」
「うん!」

 カムイ王女に頂きます、マクベスはそれを口に放り込む。
 口の中に広がる苦々しく嘔吐感を催す激しい辛味に、一噛みすれば広がる異臭とマーガリンのような舌触り。そして喉を通る時に押し寄せ絡まる七色ソースの輝きが、あらゆる器官に痛烈なダメージを与える。



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