過去ログ - モバP「もしも年少組と結婚したら」
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132: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:41:44.22 ID:vcLPqHvL0
言葉にはせずとも、その不安げな表情……自分を守ってくれるよう、すがる様なその瞳は、分かってはいたんです。
「……私には、決められません」
133: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:42:41.36 ID:vcLPqHvL0
===
「……なんですか、ちひろさん。さっきから僕の方をじっと見つめて」
彼が、持っていた書類から顔を上げて、不思議そうに私に言います。
134: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:43:52.53 ID:vcLPqHvL0
「ちょっと、思い出してたんです。前の事務所と……この子達のこと」
視線を移すと、ベットの上に仲良く並ぶ彼女達の姿。久々に全員が揃ったので、はしゃぎ過ぎたのでしょう。
今はもうみんな、ぐっすりと眠ってしまっていて。
135: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:44:36.16 ID:vcLPqHvL0
「今だから言えますけど、ずっと、怖かったんです……あの時の私、本当に酷い事をしてしまって」
手にしたマグカップの中、湯気を立てているコーヒーを見つめて、ぽつりぽつりとあの頃の気持ちを今更ながらに言葉にします。
そんな私の告白を、Pさんは黙って聞いてくれて。
136: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:45:33.90 ID:vcLPqHvL0
「それを聞くって事は、ちひろは、僕に怒って欲しいのかな?」
意地悪そうな、含み笑い。普段は年下だからと言って、頑なに敬語を崩さないのに、
こういう時にだけ、彼は砕けた喋り方をするんです。
137: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:46:40.97 ID:vcLPqHvL0
「その後は別ですよ。ちひろさんが事務所に残ってくれていたお陰で、僕は彼女達と連絡を取り合えましたし、
それがなかったら、あんなにスムーズに事務所を移す事なんて、できませんでした」
「今だって僕の代わりに、朝早くから夜遅くまで、慣れない社長業までやってくれて……僕の方こそ、どれだけ助けられている事か」
138: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:47:21.75 ID:vcLPqHvL0
「でも驚きましたよ。ちひろさんに、彼女達との結婚を勧められた時は」
「あ、あれは……その、今後もあの子達がアイドルをしていくための、苦肉の策と言いますか」
139: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:48:06.10 ID:vcLPqHvL0
これに関しては、運もそれなりに良かったのだと思います。
規制による結婚年齢の低下、近親婚を含む、一夫多妻制の適用……
まるで誰かさんが、自分の父親と結婚するために作られたような緩い規制が、私達にとってはかえってプラスに働いたのです。
140: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:48:40.12 ID:vcLPqHvL0
こうして、新たな事務所での活動を始めたPさんと六人の少女達。
最初はお仕事もろくになくって大変でしたが、それでも、経営は徐々に軌道に乗って、
今ではそれなりに順調だと言ってもいいんじゃないでしょうか。
141: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:49:45.89 ID:vcLPqHvL0
「その……私達の結婚について、あなたの意見が聞きたいのですけれど」
そう、あの出来事の後で、似たような問題が随所で表れたせいでしょう。
142: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:50:29.30 ID:vcLPqHvL0
こうして、少女達が「既婚」である必要は無くなったのですが。
『私達、離婚したくないです』
143: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:51:06.80 ID:vcLPqHvL0
さらに厄介な事に、「取引」の一件によってその人柄を知られていたPさんに対し、
無理に婚姻解消を迫る親御さんが出るはずもなく。
『娘の目が自然に覚めるまで、このままでいいんじゃないでしょうか』
144: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:51:51.81 ID:vcLPqHvL0
「それで、もう一度聞きますけど……私との結婚は、いつになったらしてくれるんですか?」
「ち、近いですよちひろさん……顔も、怒ってるみたいでちょっと怖いですし……」
145: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:53:34.73 ID:vcLPqHvL0
「も、もちろん彼女達とは健全なままですよっ? 結婚できる年齢が下がったって言っても、
規制通りお泊りは週に二回だけ! 手を出したら婚姻状態でも捕まるのは理解してますし!」
「だ、大体僕はろ、ロリコンじゃないですからっ……ちひろさんというちゃんとした大人の女性と付き合ってるじゃあないですか!」
146: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:54:06.63 ID:vcLPqHvL0
===
※ このssはまったくもって健全であり、決して特殊な性癖を奨励する物ではございません。
大事な事なので、もう一度繰り返しお伝え致します……健全でしたよね?
147: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/04(金) 19:54:33.65 ID:vcLPqHvL0
蛇足のおまけ
・年少組は9~12歳の子から選出。
それ以上になると、どうしても微笑ましさよりもエロさが出てくる気がしたので。
148:名無しNIPPER[sage]
2016/03/04(金) 20:06:09.13 ID:h62DOEyz0
乙
149:名無しNIPPER[sage]
2016/03/04(金) 20:17:13.18 ID:07OrfotPo
素晴らしかった。乙です
150:名無しNIPPER[sage]
2016/03/04(金) 21:26:31.65 ID:IVqXZWJOo
乙。
ちゃまはママ(ここでは奥さんの意)になってくれるかもしれない女性だった…
151:名無しNIPPER[sage]
2016/03/05(土) 07:54:50.21 ID:zRnX9P2AO
舞と仁奈もないのか
152:名無しNIPPER[sage]
2016/03/05(土) 12:57:09.95 ID:Ze4aaK4q0
>>150
\デデーン/金髪オールバック総帥、全力νガンダムパンチ
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