過去ログ - 黒川千秋「……になんて、絶対に負けない!」
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1: ◆agif0ROmyg[saga]
2016/03/11(金) 15:32:52.56 ID:KtPmpAkG0
アイドルマスターシンデレラガールズの、黒川千秋のSSです。
地の文、R18。







長かった幻想公演が終わり、打ち上げもつつがなく済んだ夜。

私、アイドル黒川千秋が泊まっているホテルの部屋に訪問者があった。

訪問者、と言ってもタイミングから言って見知らぬ人間ではない。

覗き穴で確認すると、思った通り。

扉の前にいたのは私の担当プロデューサーだった。

注意深い彼のことだから誰かに見られるような失態はしてないでしょうけれど、こんな夜に私の部屋の前に立たせておくこと自体がリスク。

素早く戸を開け、音を立てないように招き入れ、念入りに鍵を閉めて。

そうしてやっと、リラックスして話し合える雰囲気になった。

「……こんな夜に、アイドルの部屋に来るなんて。いけない人ね」

責めるつもりは無い。

実際彼も苦笑いを浮かべてくれている。

私を担当してくれているプロデューサーが会いに来てくれるのが嬉しくて、こうして毎晩訪問を待ち望んでいる、ということは、もう知られてしまっているのだから。

こうして二人でホテルに泊まるのも今夜が最後。

椅子にでも座って談笑するぐらいから始めるのが、本当は淑女らしくて良かったかもしれない。

何か飲み物でも用意して、余裕のあるところを魅せつけたほうが私らしかったかも。

けれども胸の奥がじくじく熱を持っていて、そんな回りくどいことをしていられない。

素知らぬ振りをしながらベッドに腰掛けてみると、その気になった彼は私のすぐ隣に来てくれる。

こういう時、すぐに雰囲気に乗ってくれる彼のことが好き。

薄くて少しラフな、いっそしどけない雰囲気ですらある部屋着と、その下の肉体をじっくり、舐めるように見られている。

私の上昇志向の証明となる身体。

常日頃のレッスンで鍛えた筋肉や、念入りな手入れの甲斐あって瑞々しく保てている肌。

己を高めるためのものを男に媚びるために使うとき、私の中で普段は押し隠している暗い情動が沸き起こる。

火照りを見透かされたように、やや強引にキスされた。

首筋や背中を撫で回しながら、私の口を啜る。

頭がくらくらするのは、息をしにくいせいじゃない。

たっぷり唾を飲まされた後、私の身体はもう準備万端にされてしまっていた。

夜に女が男を部屋に招き入れたのだから、こうなるのは当然のことね。

別に、彼とするのは今日が初めてというわけじゃないのだけれども。

でも、やっぱりまだ慣れなくて……少しでも主導権を握っていたくて。

できるだけなんでもないことのように、私は言った。

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2: ◆agif0ROmyg[saga]
2016/03/11(金) 15:35:07.97 ID:KtPmpAkG0
「い、いつも、してもらってばかりだし……今日は私からしてあげるわ。
 ちょっと試してみたいことがあるの」

期待と欲情に目を輝かせる男がまるで少年のように見える。

以下略



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