過去ログ - 俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』
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427:1[sage]
2016/06/11(土) 22:02:29.08 ID:Ck2NnQ0Y0

部室を出た俺と由比ヶ浜は、ふたりしてそのまま廊下の壁に寄りかかるようにして並んで立ち、何をするでもなくただ雪ノ下の着替え終わるのを待つ。

音楽室から聞こえる吹奏楽部の演奏を耳に、俺は向かいの校舎の廊下を行き交う人影と、その上にどんよりと広がる、いつ雨が降りだしても不思議ではない曇り空を見るともなしに見ていた。

以下略



428:1[sage]
2016/06/11(土) 22:04:04.42 ID:Ck2NnQ0Y0

結衣「 … 元気になったみたいで良かったね」

不意に由比ヶ浜が切り出し、俺もそれがすぐに雪ノ下のことだと気付く。

以下略



429:1[sage]
2016/06/11(土) 22:06:49.35 ID:Ck2NnQ0Y0

結衣「ヒッキーの方は、その … 大丈夫 … なの?」

八幡「大丈夫って、何がだよ?」

以下略



430:1[sage]
2016/06/11(土) 22:08:39.14 ID:Ck2NnQ0Y0

結衣「 ……… え?」

八幡「は ……… ?」

以下略



431:1[sage]
2016/06/11(土) 22:10:24.16 ID:Ck2NnQ0Y0

―――― ゆきのんが困っていたら助けてあげて。

由比ヶ浜のいう“お願い”とは、あの日交わした約束とも言えないような約束の事を言っているのだろう。

以下略



432:1[sage]
2016/06/11(土) 22:15:33.96 ID:Ck2NnQ0Y0

八幡「どうしてヒッキーもゆきのんもそうやって、みんなひとりで抱え込もうとするかな」

ややあって由比ヶ浜の口から出た言葉には、少しだけ責めるような色があった。

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433:1[sage]
2016/06/11(土) 22:19:34.93 ID:Ck2NnQ0Y0

結衣「それに、さがみんとか文化祭のことだけじゃなくて、ヒッキーとゆきのんの間であたしの知らない間になんかあったのかなーって … 」

八幡「 … 何かってなにがだよ?」

以下略



434:1[sage]
2016/06/11(土) 22:21:21.35 ID:Ck2NnQ0Y0


結衣「…でも、時々」


以下略



435:1[sage]
2016/06/11(土) 22:22:33.47 ID:Ck2NnQ0Y0

結衣「あはは、部室ではいつも三人一緒なのに、それってなんか変だよね?」

わざと無理して明るく振舞う姿がなぜかとても痛々しく見えた。造られた笑顔はすぐにわかる。だいいち、そんな表情はこいつに似合わない。

以下略



436:1[sage]
2016/06/11(土) 22:26:11.15 ID:Ck2NnQ0Y0

結衣「 … それに、その … ヒッキーのこと … も … ?」 ゴニョゴニョ

ちろりと俺に視線を送って寄越す気配を感じたが、面映ゆくなった俺は視線をあらぬ方向へと逃がす。

以下略



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