過去ログ - 俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』
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757:1[sage]
2017/01/03(火) 00:37:54.86 ID:4Wtthf7s0


海老名「 ……… ふーん、その顔は知らなかったって顔だよね ……… だとしたらやっぱりガセなのかな ……… でもそんなはずないし」


驚きを隠せないでいる俺を傍目に、小さく首を傾げて思慮深げに独りごちるその様はとても先程までの腐女子と同一人物だとは思えない。

もし仮にあれが俺の素の反応を見るための演技なのだとしたら、やはりこいつとんだ食わせ物だ。


八幡「 ……… どこ情報なんだよ、それ」

海老名「ごめん、それは言えないんだ。でも、かなり信用できる筋からだよ」

腐っているとはいえ、海老名さんはあの三浦優美子が自ら取り巻きとして選んだほどの美少女だ。
それだけではなく、時折見せるエキセントリックな言動を差し引いても俺なんかよりもはるかに処世術に長け、コミュ力も高いし、頭も切れる。

三浦や由比ヶ浜という学年でも屈指の美少女と同じグループにいるだけに華やかさという面に於いてこそ、その陰に隠れてはいるものの、実はそれすらも敢えて本人が意図しているのではないかと思わせる節がある。
まぁ、俺に言わせればもっと他に隠すべきもんがあんじゃねぇのかと言いたくもなるのだが。

いずれにせよ、そんな彼女だからこそ、決して根も葉もないヨタ話を鵜呑みにして他人に伝えるとはまず考えられない。
だとすれば、恐らくは彼女なりに確信を得た上でのリークなのだろう。


――― しかし、それでもやはり疑問は残る。


八幡「 ……… なんでそれをわざわざ俺に?」


相手の言葉の裏を読もうとしてしまうのは、俺のようなぼっちにとって最早自己防衛本能からくる習い性といっていいだろう。

本来なら海老名さんが真っ先に話すべき相手は、雪ノ下と共通の知人であり、かつ、最も近しい友人、つまりは由比ヶ浜であるはずだ。
そして、もし由比ヶ浜がその話を聞いていたとするならば、俺に黙っていられるはずがない。

雪ノ下雪乃はその厳格さと完璧さゆえに決して嘘は吐かない。 だが、それ以上に由比ヶ浜結衣という少女は、その素直さゆえに嘘のつけない性格なのだ。




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