16:名無しNIPPER[sage saga]
2016/03/15(火) 01:30:06.80 ID:HDvSvbTV0
  私の問いかけにしばらく無言のあと、加えていたポテトを飲み込んでただ一言だけこう返した。 
  
 「わからないよ」 
  
 「だよね」 
  
  こう言うという事はやはり加蓮も神様ではないのだろう。なら、ただの人である私達に出来る事は願う事だけだろう。 
  
 「だからさ、せめて私達のお姉ちゃんがうまくいくことを祈ろうよ」 
  
 「そうだね」 
  
  加蓮が奈緒の方を見つめるのに習って私も奈緒の方に目をやる。幸せそうな顔をした奈緒がこちらに向かって歩いてくるところだった。 
  
  今の私達に出来る事は私達の自慢の姉が今以上に幸せになってくれる事を祈る事だけなのだろう。 
  
  私の想いと加蓮の想いは届くことなく消えてしまったが、私達の想いは決して無意味ではなかったと信じている。振り返らずに前に進むことしか出来ないのだから。 
 End 
  
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