過去ログ - 【凡将伝】どこかの誰かの話【三次創作】
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911:俯瞰者 ◆e/6HR7WSTU[sage saga]
2017/12/04(月) 13:58:48.75 ID:7w/B3OijO
リクエストもらいましたので

◆◇◆◇◆◇◆◇

「横着。いや横倶直よ、話がある」
「袁逢様、真名呼びとはまた穏やかではありませぬな。で、真名呼びということは横家係累の私に話がある、と?」
「うむ、ここからは上下抜きの個人同士の話だ。済まぬが……」
「なら、まず横になりなされ。そんな紙のような顔色で座っているとこっちが話しづらいです」


「で、袁逢様?私を真名呼びしたということは袁と横の初代が交わした盟約の件、ですかな?」
「……倶直よ、貴方の目から見て紹はどうだ?」
「順調に成長している、と思う。紀公や豊の奴が道を示して導いているからこののまま進めば後継としては充分かと」
「袁胤についてはどうだ?」
「袁胤様自身の欲次第、としか。個人の感想でしかありませんが、御本人が表に出るのを故意に避けている節もあります」


「ならば倶直、貴様はどちらに付く?」
「どちらにも付かない」
「何故じゃ?」
「病人にこんなこと言うのも酷だが、袁逢様が決めておけば、南皮横家は着いていくだけだ。
だが、初代同士の盟約の通り袁と横は個では対等でありあくまで横家当代の判断の下、臣であるかどうかを決する。
それだけだ」

「なら、袁当主である私が頼めば横家としてはどうする?」
「? 袁逢様、それは後継云々か?それとも娘御の事ですかな?」
「なぁ倶直。袁が滅する事を考えた事があるか?」
「勿論。袁も横も時節と運に嫌われればあっさり滅ぶ存在でしょう。
そも人が興した集団なぞ千代八千代に栄える事が奇跡で、一つ歯車が狂えばどうなるか。
だからこそ、常に備える。悲観と性悪で物事を見る」
「もし、袁が滅するとして横は最期まで娘たちに付き合ってくれるか?」
「心中はゴメンですな。それなら袁紹様も袁術様も最後まで天寿を全うされるすべをとりますな」
「そ、そうか」


「なに、南皮横家二万と余騎。『袁紹』『袁術』という娘を助けるなら尽力しましょうか。
ですが、贔屓は無し。庶人と同じに扱います」
「すまない」
「謝るよりは早く御身体を元に戻される事です。子にとっては母の存在は大きいようですしな。」


「横着。ひょっとして子になつかれておらんのか?」
「いや、我が子達の幼い頃を思い出しておりました」
「ああそうだ、紹と紀霊が婚姻の時はだな」
「そこまでは盟約には入って無いでしょう?謹んで……」


「ならば、主君として命令しようか。やれ」
「それは卑怯ですぞ!」
悲鳴にも似た私のツッコミにふふ、と微笑まれた袁逢様が今も忘れられない。



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