363: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/06/20(月) 23:39:19.07 ID:tnsF00K8O
ーー屋上
ザッ...ザッ...
永井「これくらいでいいか」
美紀「そうですね」
永井「太郎丸を」
美紀「はい」
美紀は、永井が掘った穴に太郎丸をいれた。太郎丸は血で汚れた学生シャツに包まれていた。シャツについた血は時間がたち、黒っぽく変色していた。そのシャツは、永井が太郎丸を冷たくなってからも抱きつづけていたときに着ていたものだった。
美紀「おやすみ、太郎丸……」
永井「土をかけるぞ」
美紀「はい」
一分もしないうちに太郎丸の姿は土に隠されてしまった。掘り返された土は雨を吸っていて、まわりの土の色と区別がつかない。永井はこんもりと盛り上がった土のうえに、木材を簡易に組み合わせた十字架を立てた。美紀がその十字架に太郎丸が付けていた首輪をかける。屋上菜園にある十字架は、これで二つになった。
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