419: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/07/08(金) 23:31:05.22 ID:HgV8Ahl2O
悠里「ゆきちゃん、いまの聞こえたわね? すぐに屋上に……って、永井君!?」
永井は放送室から飛び出し、自分が使用している部屋に向かった。隠してあったバックパックを取り出し、肩にかける。バッグの中身は、地下倉庫から持ち出した数日分の食糧と水に医療物資、予備の武器、地図、コンパス、単眼鏡、懐中電灯、ライター、ロウソク、電池、ポンチョ、寝袋、テント、その他サバイバル用品などだった。
部屋を出たところで、永井は学園生活部の面々と対面した。荷物を見た彼女たちは永井がこれからどう行動するつもりなのか察し、動揺した。
美紀「先輩……?」
胡桃「おまえ……なんだよ、その荷物」
永井「わかるだろ。ここから出ていく」
胡桃「なっ……」
悠里「そんなっ……」
美紀「どうしてですか!? せっかく救助のヘリが来たのに……」
永井「忘れたのか? 僕は亜人だぞ」
美紀「あっ……で、でも……」
永井「僕がここにいることはバレてないようだが、奴らの装備が対亜人用である可能性も捨てきれない。交渉に持ちこむにもその材料がすくない現状じゃあ、奴らと遭遇するまえに逃げるのが最善手だ」
胡桃「逃げて……それでどうするんだよ」
永井「潜伏先はいくつかピックアップしてある。その先のことは今後の状況次第だが、どうなるにしろきみらとはここで別れる」
美紀「……」
永井「もう時間がない。僕がここにいたことは口外するなよ」
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