過去ログ - ゆき「亜人?」
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418: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/07/08(金) 23:29:50.76 ID:HgV8Ahl2O


『……い存者を捜索中』

『応答せよ、応答せよ。こちらーー』


悠里「ーーっ!!」

永井「……」

悠里「ゆきちゃん、大変!」


『えっ、なに? どうしたの?』


永井「若狭さん。まず、彼らと交信できるか試そう」

悠里「や、やってみる」


断片的な交信が続いた。永井はメモ用紙に交信相手に対する質問事項を書き付け、悠里に手渡した。交信状態が万全でないとはいえ、来訪者の存在に動揺している悠里が質問を読みあげる声の調子や受け答えのタイミングは、別の誰かの質問を悠里が読みあげていることを告げてしまっていた。


永井はそのことを指摘しなかった。多少の違和感をもたれても、情報を収集することを優先した。永井がもっとも知りたかったのは、自分の居場所が外部の人間に発覚したかどうかだった。彼らの来訪は、以前屋上から飛ばした手紙によるものであることはまず間違いなかったが、モールへの遠征で自身の姿が目撃された可能性も捨て切れない。永井はそれを直接的に問いただすようなことはせず、いくつかの基本的な質問から判断しようとした。


その結果、交信相手が所属する組織、現在こちらに向かっている集団の人数、救助が目的ということ、救助後の収容先、移動手段であるヘリコプターの収容人数などがわかった。武装の有無は、相手側に“かれら”への警戒を伝えるなかで間接的に発覚した。


悠里が校舎にひそむ“かれら”の数を不安げな声で告げると(これは永井が設定した嘘の状況を説明したためだった。校内にいた“かれら”は、永井の幽霊によって殲滅され、いまだその数を回復していない)、交信相手であるヘリの操縦者から開けた場所で待機し、なにか目印となるようなもの、できれば蛍光色のもの身につけるよう指示があった。




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