過去ログ - ゆき「亜人?」
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552: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/09/11(日) 00:13:31.12 ID:e9pvm4lpO

蛍光灯の薄い灯りのもと、この施設の休憩スペースらしいその場所に、七人の男女がいる。壁に隅には、二台の自動販売機が並んで置いてあったが、その中身はとっくにすべて持ち出されていて、いまではすこし色が褪せた商品サンプルをむなしく披露しながら、白い灯りを浴びて佇んでいる。

場の上座とおもわれる場所に、ワイシャツの袖をまくった戸崎が立っている。前方に並んで立っている戸崎と下村から、今後の活動方針についてレクチャーを受けるように、四人の黒服がそれぞれ席についている。黒服たちのテーブルから離れた場所に、オグラが座っており、そのテーブルのうえの灰皿には、すでに十本ほどのタバコの吸殻が捨ててあった。戸崎はオグラのほうに視線をむけ、話をするよううながした。


オグラ「単刀直入に話すとしよう」

オグラ「この事態の原因、こいつは亜人の体細胞から作られている」

オグラ「とはいっても、そのことによって死んでるくせに徘徊したり生きてる人間をとって食うようになったわけじゃない。この資料に書いてあるように、もともとは単なる生物兵器で、これらの効果はすでに開発済の兵器に備わっていた」

オグラ「亜人に関係してくるのはここからだ。このランダルという企業がどこからのお達しでこの生物兵器を改良しようとしたのかは知らんが、とにかくこいつらはこれを死なない兵器に作り変えようとした。つまり、対亜人用兵器にだ」

オグラ「完成形として目指されたそれはおそらく脳を仮死状態にし、肉体の機能、思考力や運動能力を奪うことが主目的とされただろう。亜人を起源的な意味でのゾンビに仕立てようとしたわけだ」

オグラ「そして、その際に着目したのがIBM粒子というわけだ。ご存知のとおり、この物質は亜人によってしか生み出されないし、存在もしない。これを利用すれば亜人のみを標的にしたうえで、感染を拡大できるとふんだわけだ」



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