過去ログ - エリカ「私とみほが」 みほ「入替ちゃった……」
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9: ◆T2nJHNlthk[saga]
2016/03/17(木) 18:41:58.64 ID:LxXVqWGpo

――西住みほ視点


――ガチャ

みほ「……この部屋、懐かしいな」
 
 みほはエリカが住んでいる部屋が昔と同じだったため、特に迷う事もなくここへ到着する事が出来た。
 代わりに帰りの飛行船の中でまほに『今日のエリカはやっぱり変だぞ……、まるでみほのような雰囲気だ……』
 なんて事を言われたりはしたのだが。


みほ「内装もほとんどそのまま……ってあれ、まだこの二段ベッド残してあるんだ……」
 
 みほは電気を点けると共に部屋を見回し、かつて自身とエリカが使っていたベッドが未だに残っている事に少しだけ驚く。
 そして興味のままにゆっくりと階段を登り、かつての自身の居場所――二段ベッドの上段を覗いてみる。
 するとそこには一切の埃が積もっておらず、一片の汚れもない真っ白なシーツがかけられていた。
 
 
 既にみほがこの部屋を――黒森峰から出て行ってから半年以上の月日が流れている。
 にも関わらず一切の埃が積もっていないという事は、それはつまり誰かが掃除やシーツの交換をしている事に他ならない。
 
 そしてこの部屋からはみほが居なくなった以上、掃除が出来る人間がただ一人――

みほ「――エリカさん……」

 恐らくエリカはいつ何時みほが戻ってもいいように、そして戻ってくる事を信じて居るのだろう。
 故にエリカは自分だけの部屋なら決して意味のないみほのベッドの管理をしているのだ。

みほ「……ありがとう、エリカさん」
 みほは自分の胸が熱くなるのを感じながら優しくシーツを無でる。
 不思議とそこからエリカの温かさが伝わってくるような気がした。

――その後、自身の勉強机や大洗に持ち込めなかった私物もエリカによってしっかりと清掃や管理が続けられる事がわかり、みほもまた穏やかに最初の一夜を終える事が出来た。

 
 こうして入れ替わり生活の初日が終わったのだった。
 



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