過去ログ - モバP「アイドルサバイバルin仮想現実」
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◆E.Qec4bXLs
[saga]
2016/03/19(土) 21:23:18.22 ID:sA/EEehz0
最初に見えたのは雷だった
それも、地上から空へ向かって伸びる雷
加蓮も、愛梨も、こずえ達もその場から動けない
目の前で起きている、否、起きたことが理解できない
ぴにゃの足元から漏れ出した光が頭頂部へ突き抜けて雲間へ消える
静寂の後、やがて枯れ枝の折れるような音を掻き鳴らしながら
緑の巨体が俄かにパックリと裂け、黒く焦げ付いた断面を晒した
崩折れた生物の廃墟に立っているボットはいない
立っているのはプレイヤーだけだ
愛梨「え、なんですかそれ......?」
踏み潰されていたはずの彼女たちは護られていた
巨大な鉄の塊に、一連なりの鉄塊の群れに
加蓮「それって、確か......」
その形はどこにでもありふれている、しかしそのサイズは規格外だ
二人のプレイヤーの周りをとぐろを巻いて囲い、ぴにゃの体重に耐えたのだから
愛梨「おっきい鎖ですね〜...」
一人呑気なのは愛梨だけ、しかし生き残ったのも彼女のおかげだ
奈緒「.....っはああぁああ!!」
真上に構えていた拳銃を下ろす
そこからつながった鎖が長く、そしてとんでもなく太く連なりながら紗南の手首につながっていた
奈緒「思い出してよかったぜ...愛梨が蘭子の能力を修復できたって...」
それは手錠とワンセットの拳銃
とあるボットの能力を顕現させていたもの
奈緒がジャンクとして取寄せ、見た目の機能も廃品同様だったそれを愛梨が能力共々修復させた
あらゆる難敵に匹敵する。あらゆる絶望的苦境にギリギリで拮抗する力
紗南「これ、どういう必殺技なわけ?」
奈緒「ただの通常攻撃だよ............巴のな」
村上巴は、またもおせっかいを焼いたらしい
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