過去ログ - 響「貴音!?」たかね「めんような!」その2
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◆ccGlDikGP2
[saga]
2016/03/22(火) 20:38:54.90 ID:p1xr7Yhy0
使者「涙? なぜ私が泣かねばならぬのですか。涙もろい姉上ならいざ知らず」
従者「今一度申し上げますが、ここには今、私のほか誰もおりません」
使者「ですから、それと、私が涙することの何が――」
従者「よろしいですか。幼少のころより貴女様にお仕えしてきたこの私、ひとりだけ、でございます」
使者「………… 姉上、っ、あ、ね、うぇぇ……! さびじい、でず、っ、私、わだぐじ、うええええ………」
従者「誰よりも寂しい思いをしておられるのは、勿論貴女様ですとも。今はどうぞ、存分にお泣きなさい」
従者(姫君…… 貴音様。妹君がいかに貴女様をお慕いだったかは、よくご存知のはず)
従者(月の地を二度と踏めずとも構わぬ、との、こたびのご決意。この爺、異論などはございません)
従者(それでも、どうか、月の輝く晩には…… かんばせを少しばかり、こちらにもお向けくださいませ)
従者(妹君も貴女様によく似て、情に厚く、そして、いささか泣き虫でいらっしゃいますゆえ)
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