92:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 20:42:48.29 ID:msQaH9a20
ああ、そうだ、どうせなら【彼】が選んだのと同様に、【私】も【リリン】としての生を終えるまで、自身の記憶も厳重に封印して自身が【何】であるかということを思い出さないようにしてしまおう。
そのうえで、双方に自覚が無いままに、【リリン】となった【私】と【彼】が再び巡り会えたとしたならば、それ以上に運命的なことは他に無い。
93:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 20:44:35.95 ID:msQaH9a20
【彼女】が母体に選んだ【リリン】の【陰の個体】は、その名を【霧島“ユイ”】といった。
94:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 20:48:59.04 ID:msQaH9a20
>>1 取り敢えず、ここまで。
霧島ユイの名は、【彼女】の両親の名前を調べてみた結果公式のものが無いようなので、必然の一致(?)感を強調するためにつけました。
95:名無しNIPPER[saga]
2016/04/08(金) 18:58:58.80 ID:UMOFAtx30
「……目覚めの感じはどうかな?【アダム】より最後に生まれ、【アダム】の魂を有する者よ」
外見は4〜5歳程度の【彼】という少年の意識が始まったとき、その少年の前には老いて尚、身の丈に合わぬ野心をその裡に滾らせる男体の【リリン】が5人いた。
96:名無しNIPPER[saga]
2016/04/08(金) 19:00:59.02 ID:UMOFAtx30
「我等は人類補完委員会、我が名はキール・ローレンツ。そして此処は我等の人類補完計画の要となる場所、名を【SEELE(ゼーレ)】という」
「【SEELE】……ドイツとかいう国の言葉で、「魂」という意味だったかな?」
97:名無しNIPPER[saga]
2016/04/08(金) 19:02:15.34 ID:UMOFAtx30
「……それで? 僕は何故、こんなところにいるのかな?」
「汝が身は、我等が【アダム】より作り出せし器……」
98:名無しNIPPER[saga]
2016/04/08(金) 19:03:24.64 ID:UMOFAtx30
自分はの魂は、【アダム】そのものでは無い。
それは嘗て【アダム】が捨てた身体に僅かに残った、【アダム】の魂のほんの小さな小さな欠片。
99:名無しNIPPER[saga]
2016/04/08(金) 19:04:03.50 ID:UMOFAtx30
だが…………
100:名無しNIPPER[saga]
2016/04/08(金) 19:07:22.73 ID:UMOFAtx30
キール「どうかしたかな?【タブリス】、いや【アダム】よ……」
どうやら目の前の老人達は自分を【アダム】そのものであると確信し、【アダム】である自分に価値を見出しているようだ。
101:名無しNIPPER[saga]
2016/04/08(金) 19:07:55.38 ID:UMOFAtx30
それならば…………
102:名無しNIPPER[saga]
2016/04/08(金) 19:08:52.10 ID:UMOFAtx30
「それで、その人類補完委員会とかいう貴方達は、僕にいったい何を求めるというんだい?」
自身にとって都合の良いその勘違いを、態々指摘する必要も無いだろう。
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