過去ログ - 【モバマスSS】香水 あるプロデューサーの物語
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36:名無しNIPPER[saga]
2016/03/29(火) 22:06:04.51 ID:stipOQWj0




 あともう少しでライブが始まるというのに、加蓮はパイプ椅子に腰かけ、いまだにミュージックプレーヤーで歌を確認している。
 程よい緊張は良いが、緊張しすぎるのは良くない。しかしここまできたら、プロデューサーとしてできることは、声をかけるぐらいのものだろう。

「加蓮……」

「……」

 そろそろ開始予定時刻なので、用意させなければならない。しかし、加蓮は余程集中しているのか、それとも単に聞こえていないだけか、呼びかけても反応が無い。
 さすがに見ていられなくなったので、慶は無理やりイヤホンをむしり取った。見上げてくる加蓮の顔が、緊張で蒼褪めている。

「できるな、加蓮?」

「う、うん……」

 そう言って、加蓮は立ち上がる。衣装の皺を手早く確認すると、舞台に向けて一歩踏み出した。



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