過去ログ - 三日月「アインクラッドか.....いいところだと思うよ、ここは」
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1:名無しNIPPER[saga]
2016/03/29(火) 17:20:03.10 ID:2SnlG8uUO


「ひっ、ひぃいいいいいい!!」

深い森の中、男は悲鳴をあげながら巨大なメイスを持つ少年から逃げ惑っていた。

「逃げるなよ、めんどくさいな」

少年は気だるげに、悲鳴を上げ続ける男に一歩一歩近づいていった。
そこに先ほどまで戦っていたという雰囲気はまるでない。
なぜなら少年にとってそれは戦闘ですらなく、部屋に現れたゴキブリを潰すような、簡単な作業でしかなかったからだ。

ついに男は逃げる足を止め、少年の方へ向き直り地面に頭をつけた。

「わ、悪かった!この通りや!勘弁してくれぇえええええ!!」

「謝って済ますには、少しやりすぎたよなぁ」

「ひぃいいいいいい!!」

土下座の姿勢をとった男の背後から、今度は別の少年が現れた。
特徴的な前髪と褐色の肌を持つ、見た目はすでに少年と呼べる姿を卒業しているようなガタイをしている少年である。

「ほんの出来心やったんや!あんなことになるなんて思ってもみなかったんや!信じてくれぇ!」

「そんな言い訳で、死んだやつらが納得するわけねえだろ」

「そ、そもそも!あんのクソガキ!ビーターのクソガキが!俺たちに協力せえへんから!あんなやつ、いつ背後から刺されるかわかったもんやない!これは正当防衛なんや!」

「...キリトはそんなことしないよ」

「お前らになにがわかるっちゅーねん!さては、お前らもビーターやな!ビーター同士結託しおって!お前らなんかな!装備品全部置いて俺らのどれ」ドゴッ

男は最後まで主張することができず、頭から巨大なメイスに潰され、ポリゴンの粒子となり弾けた。

「あ.....うるさいから殺しちゃったよ」

男を巨大なメイスで潰した小柄な少年は、自身の身長よりも大きなメイスを軽々と持ち上げ、背中の収納にしまった。

「.....ああ、問題ない」

少年たちは、たった今ひとつの命を奪ったということになにも感じていないような様子で、どちらからともなく歩き出した。

「そっちの方は片付いたの?」

「ああ、いくらモンスターの大群ってもプレイヤー同士が落ち着いて連携を取れれば問題ない。後はキリトに任せてこっちに来た」

「そう、ならもう仕事は終わりだね」

「ああ.....まあ、まだ階層ボスの討伐が残ってるけどな」

「そうだね.....ねえオルガ」

「どうしたミカ」


三日月「その後はどうする?次は.....どうすればいい」



オルガ「.....ふっ...決まってんだろ」

オルガ「行くんだよ」

三日月「どこに?」

オルガ「俺たちを閉じ込めた野郎がいる頂上へ」

オルガ「そんで、帰るぞ......俺たちの本当の居場所に.....家族の、鉄華団の元へ!」

三日月「うん、帰ろう.....俺たちみんなで」



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