過去ログ - 文香「物語の、終わりと始まり」
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3: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:08:02.88 ID:55TQ6eys0
でも、いつまでもそんな日が続く訳もなく。

彼が就職する少し前に、一度だけ質問をしたことがありました。

「……恋人は、いるんですか?」

彼は笑いながら、「残念ながら。就職先も、恋愛に関しては厳しそうだし独身のまま一生を終えるかもしれないね」と言いました。

私は、ほっとするのと同時に、胸に鈍い痛みを感じました。

解りやすい彼のことです。

嘘を言っている様子ではありませんでしたから、本当のことを伝えてくれたんだと思います。

だからこそ、私への信頼と同時に、私に対する恋愛感情は微塵も存在しないのだと、そう言われた気になってしまいました。

当時の私は、自分の感情をはっきりと自覚できていませんでしたから、『失恋』というのは適当ではないかもしれません。

でも、私の初恋はそこで一度終わりを告げたのだと思います。



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