過去ログ - 文香「物語の、終わりと始まり」
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7: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:10:13.78 ID:55TQ6eys0
数日後、彼にアイドルになるという旨の返事をしました。

両親たちは、好きなようにしなさいと言ってくれたというのと、彼に対する依存に近い形の信頼が、そう決心させました。

依存と言っても、決して悪い意味ではなく、むしろ彼が今まで見せてくれた景色が魅力的だったからこそ、私は望んでその答えを選んだのだと思います。
以下略



8: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:10:41.56 ID:55TQ6eys0
この曲の発表を皮切りに、普段の学業に加え、地方への営業や、雑誌の取材、ラジオ・テレビへの出演と次々に仕事が舞い込んできて、忙殺されそうな日々が始まりました。

そんな日々にも慣れ始めた頃には、私はいわゆる『人気アイドル』として、いわゆる有名人になっていました。

彼が見せようとしてくれていた世界は、入口を過ぎると輝かしく華々しいだけでなく、辛く厳しいこともある、でもそれを乗り越え進むことにこそ意味があると、教えてくれました。
以下略



9: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:11:08.90 ID:55TQ6eys0
私は今、こんなにも幸せです。

貴方からたくさんのものを貰いました。

でも私に返せるものはほとんどありません。
以下略



10: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:11:47.30 ID:55TQ6eys0
初めは、自覚すらありませんでした。

再会して、置いて行かれたと思いました。

近づきたい、追いつきたいと思いました。
以下略



11: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:12:21.17 ID:55TQ6eys0
でも、その前に一つ済ませておくことがありました。

「アイドルグランプリ」

年に一度開催される、その名の通りアイドルのNo.1を決めるためのイベント。
以下略



12: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:12:53.41 ID:55TQ6eys0
それから私は、今まで以上に仕事に全力で取り組みました。

私から彼に贈れるものが、一つでも多いように。

動機は不純かも知れません。
以下略



13: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:13:24.42 ID:55TQ6eys0
結果はグランプリ。

ええ、1位です。

望んだ結果ではあります。
以下略



14: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:13:50.81 ID:55TQ6eys0




☑ 彼に、トッププロデューサーの称号を贈る。
以下略



15: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:14:28.70 ID:55TQ6eys0
あと、一つ。

告白するといっても、今すぐお付き合いをしたいというのではありません。

何より私はアイドルなのですから、スキャンダルになってします。
以下略



16: ◆sDG6cMODAE[sage saga]
2016/03/29(火) 23:15:18.71 ID:55TQ6eys0
事務所に戻る途中、彼は運転しながら話しかけてきました。

「アイドル、やってて良かったか?」

もちろんです。
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