過去ログ - 【ガルパン】西住しほ「おかえりなさい」
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◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:09:42.65 ID:RVCvaGcC0
【準決勝戦:プラウダ―大洗戦会場】
みほの話をした時以来、まほとは一切口をきいていなかった。お互い無言のまま会場まで共に来たのである。元より口数の少ない二人であり普段であればそこに重い雰囲気などない。
しかし今の二人は重い空気と気まずい雰囲気に包まれていた。会場の天候はまさにそんな二人の状態を表すように冷え込み雪が舞っていた。
以下略
39
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◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:13:00.42 ID:RVCvaGcC0
しほ「...」
まほ「...」
以下略
40
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◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:13:46.82 ID:RVCvaGcC0
だからこそ私情を挟み勝利より、仲間を優先したみほは『西住』ではないのだ。彼女と二人の決定的な違いである。
41
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◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:18:44.46 ID:RVCvaGcC0
真剣に試合の行く末を、みほの指揮能力を見ようと集中して観戦していた。ところが勢いづいた大洗はプラウダの罠に飛び込みそのまま完全に包囲されてしまう。そのあまりに拙い様子は『西住流』などと到底結びつかないものだった。このまま包囲殲滅されて終わってしまうそう思える程にお粗末だった。
あまりに呆気なさ過ぎて気追い込んでいた怒りすら、どこかに落としたように呆れて毒気を抜かれてしまった。試合を見るうちに戦車乗りとしてサガなのか一時的にも平静な状態に戻っていたことも相成って、しほは冷静さを取り戻していた。冷静になると同時に自分の極端な思考に内心恥らえるまで余裕も取り戻していた。
42
:
◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:21:15.34 ID:RVCvaGcC0
しほ「(少し頭に血が上っていたようね、帰って頭を冷やしましょう。みほの学校もここで敗退でしょうし、終わってからあの子と今後を話せばいいわ)」
しほ「帰るわ、こんな試合時間の無駄(極端な自分の思考が恥ずかしくなってきたわ)」
以下略
43
:
◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:23:17.06 ID:RVCvaGcC0
思考が冴え始め自分を省みて恥ずかしくなり早く帰りたかったのだが、まほはまだ何かを待っているようだった。これでお仕舞と結果を予想していたが、まだ続きがあると娘は読んでいるのである。戦車乗りとして先の展開を見通す力があると自負しているし、まほもそれは十分わかっているはずだ。
その上で私が終わりと言った試合に続きがあるとこの子が言うのである。この子が私に意見することはそう多くないことだ。であればそれは尊重するべきであろうと思う。まほはみほに私の知らない何かを見出しているのだろうか。
その見出したものを知る為に、再び腰を下ろしモニターへと視線を戻す。
以下略
44
:
◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:26:53.21 ID:RVCvaGcC0
膠着状態から大きく試合が動き出した。大洗が包囲の中から飛び出したのだ。敵の思惑に乗ったと見せかけて、そこからの意表を突く作戦は大いに成功した。後続による再包囲も38tの陣形内への飛び込みで崩してみせた。これには正直驚いた、まさか包囲網から突破できるとは思わなかったからだ。
そうして包囲網から抜けると、暗さに乗じて相手を出し抜き2両で敵フラッグを討ち取った。
まほの読み通り試合は続き、そして大洗が勝った。しかしまほはみほには何かがあると言外に伝えてきていたが、今回は相手が舐めて油断をしていたから得られた勝利だろう。
45
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◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:27:34.93 ID:RVCvaGcC0
しほ「勝ったのは相手が油断したからよ」
まほ「いえ、実力があります」
しほ「実力?」
以下略
46
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◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:32:11.93 ID:RVCvaGcC0
はっきりと勝利を宣言し、まほはモニターに映るみほを見つめている。チームと喜び笑い合うあの子を見て、まほの表情は険しいものになっていた。
あんな笑顔は久しく見ていない、黒森峰に居た頃あの子は笑っていただろうか。自分と似ていて全て理解できている、そう思っていた長女も私とは違う考えを持っていた。今の妹を見てこの子は何を思っているのか。試合中なら相手の考えを読めるのに、戦車から降りると私は何も見えなくなる。
いや違う、この試合展開は読めていなかった。自分は西住の体現者だと自負していたのに、結局みほを見ている時の私は家元でなく母親としての私情を挟んで見ていたようだ。私は中途半端だったのか。これまで生きてきて気がつかなかったが私は考えすぎると却って悪くなるらしい。
西住流や母としてどちらの自分も上手く扱えない。であれば決勝戦は戦車に乗った時のように試合以外の事は考えない、ただ純粋な戦車乗りとしてあの子達を見よう。自分の甘さを反省し今まで娘として、指導する弟子として見ていた娘達を今一度見定めよう。考えがまとまると重くのしかかっていた憑き物が取れたような気がした。
以下略
47
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◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:36:26.00 ID:RVCvaGcC0
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完璧な『西住』として振舞おうとしていたのは、『西住』であれと強く意識していたからだと気がつけた。本当の体現者なら考えるまでもなく、その振る舞いが全て『西住』となるはずなのだから。
私は娘達だけでなく自分の事もわからなくなっていたみたいだ。家元を襲名しその名前の重さとプロリーグと世界大会に関わる大役は、知らないうちに私を追い込んでいたようだ。
以下略
48
:
◆5yXN2jIX2Y
[sage saga]
2016/04/03(日) 12:39:40.06 ID:RVCvaGcC0
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【決勝戦:黒森峰―大洗戦会場(東富士演習場)】
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