過去ログ - 向日葵「………いい加減にしてくれません?」
↓
1-
覧
板
20
7
:
◆iIrYk5PFAs
[saga]
2016/04/05(火) 21:31:28.75 ID:CjqGJhcZ0
誤字はすまん脳内補完で
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
向日葵「…………」
向日葵は、櫻子をずっと見つめていた。
その底のしれない、冷えきった目で。
やがて、小さなため息を一つつく。
おもむろに、立ち上がった。
櫻子「あ…………」
向日葵「そろそろわたくしは帰りますわ」
櫻子「………ま、まっ……」
櫻子の制止も聞かず、向日葵は歩き出す。
その先は、闇。
次第に、向日葵の体は薄くなっていき、見えなくなっていく。
櫻子は、直感的に理解した。
これが、向日葵との最後の別れになるのだと。
根拠はないが、確かにそうだと確信した。
謝らなきゃ。
謝って、向日葵を連れ戻さなきゃ。
そうしないと、向日葵は……,。
恐怖で体が震える。
声を出そうとしても、声帯がうまく震えてくれない。
それでも、櫻子は必死に腕を伸ばした。
頭を突き出した。
声を振り絞った。
櫻子「向日葵っ!待てぇぇぇーーーっ!」
向日葵が振り返る。
ほんの少しの歓喜のあと、再び櫻子の心は恐怖に侵食され始める。
何をやっているんだ大室櫻子。
あとはもう一度、声を振り絞り、たった一言、叫ぶだけだろう。
向日葵はそんな櫻子をしばし待っていたようだったが、数秒のち、再び歩き出し、闇の中へ消えていく。
櫻子は、ついぞ叫んだ。
櫻子「ま……待ってくれぇ!向日葵!!」
ただその末に出てきた言葉は。
櫻子「わたしを……一人にしないでくれぇぇぇえ…………!」
―――どうしようもなく、自分勝手な願いだった。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
42Res/33.34 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 向日葵「………いい加減にしてくれません?」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1459856311/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice