109:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:36:41.31 ID:bdsiqCIlo
きっと、俺が言おうとすることなんて、全部代償行為だ。
全部が全部つじつま合わせだ。
何もできなかった過去を帳消しにしたいがための、
自分自身に、言い訳するための、
つじつま合わせだ。
優しさじゃない。
してしまったことに対する言い訳として、俺は打ち捨てられた存在を憐れんでいる。
俺自身が、そうすることで許されたいがために。
その汚さを、疚しさを、るーは当たり前のように許した。
でも、俺はきっと、許してほしくなかった。
それを望むのはやっぱり俺のエゴだ。
ぐだぐだと、つまらないことばかりが、頭の中をゆらめく。
あの猫の、冷たい体、濡れた毛並み。
肌に張り付いたずぶ濡れのシャツ、座り込んだ冷たい土、地面の上でかすかに煙る雨の飛沫。
かすかな鳴き声を、俺は、自分だけが聞いていたのだ、とたしかに思った。
俺だけが、この子の声を聞いているんだ、と。
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