過去ログ - 屋上に昇って.
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118:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:42:26.01 ID:bdsiqCIlo

「……はい?」

 るーは、ちょっとあっけにとられたみたいな声をあげた。

「……今なんて?」

「……好きだよ、って」

「……はあ」

 また、恥ずかしくなる。
 なんだか、見当違いのことをしてしまったような気がする。

 でも、もう取り消せない。だから、続きを言う。
 正面からきてくださいって、彼女は言った。
 
 だから俺は体を起こして、るーと正面から向き合って、言い直すことにする。

 重い体をひきずりあげて、るーを見る。
 やっぱり彼女の顔つきは、どこか、このあいだまでとは違って見える。
 それを綺麗だと思った。

 窓からさしこむ日差しに透けるように輝く髪の先。
 本当はもっと、上手い言い方を、思いつきたかったんだけど。

 もう、選んでいる時間もない。
 
「好きだ。……俺の彼女に、なってください」




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