48:名無しNIPPER[saga]
2016/04/08(金) 00:05:25.17 ID:Y3Q28Z2mo
そういうわけでるーに減点を食らったあと、保健の先生がやってきて、俺の様子を見始めた。
俺自身の感覚としてはぴんぴんしていたけど、ぶつけたのが頭だから体調が悪くなったらすぐに申し出るように、とのこと。
動いても支障がないようだからとりあえず、ということで解放してもらえた。
すぐにほかの先生と嵯峨野と嘉山のふたりがあらわれて、詳しい説明を求められた。
とはいえ特につけくわえるべきことはなくて、あまり屋上に近付かないように、と念押しをされた。
るーの言っていた通り、ひとりの女教諭が屋上への立ち入りを禁止すべきだと話していた。
特に誰も異論をはさまなかった。
もっと長い時間が経っていたような気がしたけど、教室に戻ったらまだ授業が始まる前だった。
「なにしてたの?」とクラスメイトにきかれて、俺は、「自分探し」と答えた。
「ここにいるじゃん」と陳腐そうに笑ったクラスメイトに、俺は少し笑った。
「気付かなかった」
俺の言葉にそいつはまた笑った。
「ま、そういう気分のときもあるわな」とそいつは達観したように言う。
「俺も彼女に振られたし」
へえ、と特に興味もないのに感心してしまった。
「どんまい」
「おう、さんきゅう」
気安げなやりとりが妙に気持ちよかった。
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